GoogleケータイとiPhoneは協調か対立か?
米ウォールストリート・ジャーナル紙(8/2)によると、Googleがキャリアとメーカに接触し、独自の携帯電話を開発し、販売する計画をすすめているようです。驚くことにこの携帯電話のプロジェクトに何億ドルも費用を投じているようです。
実現した場合に気になるのは、Google社とApple社との利害関係です。
・ Appleの取締役8人のうち4人がGoogle顧問を務めている
・ GoogleのシュミットCEOはAppleの取締役である
お互いの利害関係がからみ、難しい舵取りを迫られるかもしれません。
そして、戦略の違いも見られます。
・ Appleの携帯電話がAT&Tからの独占提供に対して、Googleは複数の電話会社から提供すること
・ Googleは、複数のメーカが共通スペックに基づき端末を開発し製造すること
を望んでいるとのことです。
機能面の違いはどうでしょうか?
C-NEWS編集部(8/2)の「iPhoneの利用意向調査」によると、魅力を感じる機能の上位は、1位が3.5インチマルチタッチディスプレイ、iPod機能搭載そしてスクリーンキーボードとなっています。そして機能以外ではデザインに魅力を感じているように今までの携帯電話とは違った斬新なアプローチをしています。一方、Googleケータイは、プロトタイプでは、無線LANやGPSそしてスライド式キーボードを備えたタイプやBlackBerryのような携帯のようで、他社メーカの現在あるものを活用するというスタンスのようです。Googleが注力しているのは、Googleのモバイルアプリケーションが最高の状態で表示できるような新ソフトの開発なのです。
Googleのモバイルアプリケーション開発ノウハウと広告モデル、そしてiPhoneの革新的なモデルがしっかりとタッグを組んでいけば、最高のモバイルフォンが生まれるのは誰もが疑わないところでしょう。うまく協調していくのか、それともGoogleは他のメーカとの提携を選びお互いにライバルとして戦っていくのか、今後の動向に注目していく価値はありそうです。
【参考資料】
(ウォール・ストリート・ジャーナル)「Googleケータイ」の試作品提示、狙いは広告市場
(ITmedia 2007.8.3)
「Googleが携帯電話を計画」,米紙報道(ITpro 007.8.3)
iPhone利用意向調査(C-News 2007.8.2)