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海外記事、ブログ、記事にならない情報について、ITmedia エンタープライズ海外記事担当から一言

そういえばApple WatchのFacebookアプリっていまだにないよね、っと。

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New York Times(NYT)が、Apple Watchのサードパーティー製アプリがいまひとつ揃わないことについて記事を出しました。

タイトル(Apple Waits as App Developers Study Who's Buying Its Watch)は、Apple Watchの購買層やユースケースが見えてくれば、サードパーティーもアプリを開発してくれるんじゃないか、という意味だと思います。

そういえば、Facebookアプリも、一連のGoogleアプリも(Googleニュース&天気情報以外)、まだありません。マルチプラットフォームにアプリを提供するようになったナデラさん&Microsoftは、さすがにOfficeやOneDriveアプリを対応させていますが、なぜかSkypeアプリはありません。

GoogleはきっとAndroid Wear防衛目的なんだろうなと思いますが、Facebookはちょっと不思議に思ってました。

NYTによると、AppleはApple Watch発売のだいぶ前からアプリを対応させるよう主要アプリメーカー(TwitterとかFacebookとか、たぶんSnapchatとか)にアプローチしていたそうです(だから、Twitterアプリは出ました)。

Googleはコメントを断りましたが、FacebookはNYTの取材に答えていて、Apple Watchアプリを出さない理由を「Apple Watchを研究してはみたけど、あんな小さな画面で快適なFacebook体験(ニュースフィード上の投稿、写真、動画を見ることも含む)を提供する方法を編み出せていない」と説明しました。それに、投稿を読みたければ結局スマートフォンを取り出して見ることになるはずだし、とも。

Facebookメッセンジャーの着信はApple Watchで受けられるし、「いいね!」だけであれば返信もできますが、App Storeのメッセンジャーのページでは、Apple Watchに対応するとは書いてありません。

Facebookの回答は、たぶん本音なんでしょう。動画に注力している同社としては、ニュースフィードの動画をちゃんと再生できない(というかちっちゃくて再生してもあまり意味がない)Apple Watchに対応してもメリットはない、と。

Snapchatのエヴァン・シュピーゲルCEOなんて、5月にあるカンファレンスで、「スマホの大画面で見られるものを、なんでわざわざ(Apple Watchで小さい画像を見なくちゃいけないわけ?」と言ったそうな。

でも、そういう主力サービスのアプリが対応しないことが「Apple Watchだめじゃん」に直結するとは私は思いません。何にでも向き不向きってもんがあるんで。

発売直後からApple Watchを使っているうちのだんなに「何のアプリが便利?」と聞いたところ、「Yahoo!乗換案内の運行情報」とのこと。自分が使っている路線を登録しておくと、ダイヤが乱れたときにプッシュ通知がとんっと表示されます。ダイヤ乱れが多い小田急線を使うだんなは、これで何度か助かったそうです。applewatch.jpg

Apple Watchの満足度調査の記事に対し97%が満足ってそりゃもともとAppleびいきが回答してるからさ、という向きも多いですが、ガジェットなんて1つでも便利だと思えるもの(その人にとってのキラー機能)があれば「やや満足」くらいにはなると思うんです。

だから、Facebookアプリがなくても別にいいんじゃないでしょうか。

余談ですが、夏になると腕時計で毎年あせもができちゃってたうちのだんな、なぜかApple Watchでは今のところあせもになっていません。これも彼にとってはキラー機能。

Appleは明日の業績発表でもたぶんApple Watchの販売台数を発表しませんが、失敗かどうか決めつけるのはせめて秋のアップデートまで待ちたいところ。

これも余談ですが、主要IT企業の業績発表における3大謎は、Apple Watchの販売台数、Amazon.comのKindleの販売台数、GoogleのYouTubeの売上高だと、私は勝手に思っております。それぞれ、別に調子が悪いから秘密にしているわけでもないんじゃないでしょうか。

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