AppleはBeatsのヘッドフォンより音楽業界との交渉人がほしかったらしい
AppleがBeatsの買収を正式に発表しました。
これでWWDCの楽しみが1つ増えました。ドクター・ドレはでも、Appleの幹部として登壇するだろうから、ラップはしてくれないだろうけど。ラッパーとしてのドクター・ドレはこんな感じです。
発表文の感じでは、Appleはやはり「b」ブランドのヘッドフォンよりも、音楽業界に顔のきく創業者の2人が欲しかったみたいです。どちらかというとアイヴォンさん(下の写真の左端の人)の方。この方は音楽プロデューサーでもあり、音楽業界の人気者なので。
WSJによると、クックCEOは「シリコンバレー(IT業界)とロサンゼルス(音楽業界)の間にはベルリンの壁があるというのがみにくい現実だ。両者はお互いを尊敬しておらず、理解していない」と語り、「(アイヴォンとドクター・ドレの)2人は稀有な才能の持ち主だと思う。われわれは彼らが作った音楽サービス(Beats Music)が大好きだ。あのサービスこそ初の正しい音楽サブスクリプションサービスだ」と絶賛したそうです。
アイヴォンさんはInterscope Geffen A&MのCEO兼会長を辞め、AppleとBeatsに専念します。
CodeカンファレンスのクックCEOのセッションにはアイヴォンさんとドクター・ドレも登場し、アイヴォンさんは拠点はロサンゼルスに置いたまま、定期的にApple本社に顔を出し、Appleのフルタイムの幹部として働くと言いました。
Appleが2003年にiTunes Storeをオープンできたのは、ひとえに故スティーブ・ジョブズの交渉力の賜物だという話を昔しましたが、ジョブズ亡き後、同じことをできる人がAppleにはいないので、iTunes Radioがいまいち盛り上がらないのです。
アイヴォンさんならジョブズのようなマジックを再現できるかもしれない、というのがこの買収の主な目的なんじゃないかなと。アイヴォンさんはジョブズとも仲良しだったしね。