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ジェイ・アラード、「AppleにもGoogleにも行かないよ」

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 Xboxの2人の立役者、ロビー・バックとジェイ・アラードがMicrosoftを去ります。ジェイ・アラードのプロジェクト「Courier」が中止になってから、アラードは辞めるんじゃないかという噂はありました。バックについては、E&D部門の不振の責任をとって辞めさせられるんじゃないかとも言われていました。今日Microsoftが公開した発表文を読んでも、2人が辞める理由は分かりません(あたりまえか)。

 25日(現地時間)のお昼にTechFlashにバックのロングインタビューが、夜にはアラードがMicrosoftの社員にあてたメールが公開されました。

 おおざっぱに言うと、2人とも自主的に円満退社するのであって、競合他社に転職はせず、これからはプライベートを大切にしたい、と言ってます。アラードはメールで、「椅子は投げられなかったし、最後通牒もないし、クパチーノ(=Apple)にもマウンテンビュー(=Google)にも行かない」と言ってます。椅子投げというのは、今はVMwareにいるマーク・ルコウスキがMicrosoftを辞める際、Googleに行くと告げたらバルマーが激昂して椅子を投げた、というエピソードから、最後通牒というのは「ジェラードはCourierを中止するなら会社を辞めるとバルマーを脅している」という噂からきています。また、バックによると、同じタイミングで辞めるのは“偶然”だそうです。

 アラードのメールは、Microsoftに初出社した日で始まる、物語のような、愛社精神にあふれたメッセージになっていて、これを読むと、素直に彼の言うことを信じる気になります。能力もカリスマ性もあり、まだ41歳という若さで「95%Microsoft、5%プライベートの生活を逆転させたい」と決心できるというのはすごいなぁと、あわよくば楽隠居したいと夢見るだけの凡人は尊敬するのでした。

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