中学校でのIT講座3(Twitter)
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最後の授業はTwitterです。
ソーシャルメディアには年齢制限がある場合があります。たとえばFacebookは13歳未満は使用禁止しています。
一方Twitterは
「Twitterのサービスは13歳未満のお子様向けではありません。お子様が保護者であるユーザーの同意なく個人情報を当社に提供していることが懸念される場合は、当社までメール(privacy@twitter.com)でお問い合わせください。Twitterが故意に13歳未満のお子様から個人情報を収集することはありません。13歳未満のお子様が個人情報をTwitterに提供していることが疑われる場合は、提供された情報を削除し、当該アカウントを停止する措置を講じます。保護者および10代のお子様に関する詳細情報は、このページをご覧ください。」
となっています。そこでTwitter本社にいる元同僚の上田さんからTwitter日本法人の広報の方をご紹介いただきご挨拶に伺いました。
まず年齢制限ですが、中学生は13歳以上なのでおそらく規定には反しないと思われます。更に保護者の監督下であれば利用可能で、今回の取り組みは学校の授業の一環であり、正式な教師が授業を監督することなので全く問題はない、ということがわかりました。まさにお墨付きをいただいたわけです。
さて、このクラスでTwitterを利用している人は何名いるでしょうか?実際に挙手をしてもらうとごく少数でした。(写真では反応がほとんどなし)
それも「たまに見る」ぐらいです。後で分かったのですが、ちゃんと投稿した生徒もいたので使っている人はいます。
一方でLineに関しては半数程度が使っていました。
まぁ、使っているLineを授業に取り込むより、これから社会とつながるためにTwitterを対象とするのは間違っていないでしょう。
Twitterへの投稿を全員が行う事にしました。しかしPCやタブレットを前にしてつぶやいて、と言っても簡単には出来ません。そこで10種類程度の「テーマ」をくじ引きにして引いてもらいました。たとえば「学校自慢」「部活の話」「得意(苦手)な科目」「将来の夢」といったものです。
それをテーマに140文字(実際にはハッシュタグをつけるので130文字程度)で紙に下書きをしてもらいました。それが上の写真です。
次に行ったのが、入力方法の説明。私たちはPCのキーボードに慣れ親しんでいるのでそれが早いのですが、いきなり携帯電話からITに入った中学生のこれからは違うのではないか?と話し合いました。そこで行き着いたのが音声入力。
持ち込んでいたのがiPad, iPhone, SONY Tabletでしたが、そのどれも素晴らしい音声認識機能を持っていました。(写真はその入力方法を説明しています)
入力はそれぞれ好きな方法で行いました。
(PC)
(タブレット)
(音声入力して手動で訂正中)
音声入力は面白いのですが、使い方に慣れておらず失敗が多かったです。失敗の典型的な例は、普通に話している速度で一気に話してしまうこと。一音節ずつ話して、変換を確認していけばだいたいうまく行くのですが。
中学生がつぶやく前にやっておくことがありました。フォローを増やしておくことです。せっかくつぶやいても誰も見てくれないと意味がないし、できれば何らかの反応があるとうれしいですよね。
そこで中学生が好きそうな有名人とか、スポーツ選手、浦安の議員さんや市長さん、#urayasuでつぶやいている人、などをフォローしました。
その結果1年生では77のフォローが得られています。浦安市の市議会議員さんは真っ先にフォローしていただきました。スポーツでは千葉ロッテマリンズやJEF千葉も。
みんなはどんなつぶやきをしたのでしょうか?
これは中1生徒の一部です。
内容は次の投稿でご紹介します。
一部の投稿には授業中に反応がありました。好きな野球チームについて書いた生徒に対して、フォローワーの方が、自分の好きなチームの紹介をしてくれたのです。
この授業で中学生が学んだ事は
1)音声入力がこれからの入力の選択肢になること
2)140文字におさめる、あるいは140文字まで書く事に集中がいること
3)Twitterそのものの投稿の仕方
4)世界に発信しているという実感
でしょうか。
私たちにも得るものがありました。
まずは中学生の関心事についていろいろ考えたり、あるいはTweetを通しての理解です。授業前後は大騒ぎしている1、2年生ですが、結構真剣にいろいろ考えています。将来の夢、なんてとても立派に書いています。
準備をしながら「音声入力試してみようか」と仕事が終わった夜に職場で盛り上がったのです。これは私自身にも役立ちました。というのも、この授業のシリーズの最中に頸椎症になり、右手が使えなくなったのです。ブログの一部は音声入力で書き上げました。
最後に社会人の20代、30代の人たちが中学生と直に触れ合えた事です。昨年担当した人たちは「今年も参加させて」と頼んできました。今年は新たに2名の体験者を出す事が出来ました。仕事のお客様へのプレゼンと勝手が違うのですが、とても良い経験になったと思います。
この生徒達が高校生になりスマホを持った時に「そういえば中学校でTwitterをやったなぁ。フォローしよ。」と見てくれるのが目に浮かびます。
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