キャッシュレス社会が近い北欧、豪州、フィンテック
現金受け取らないよ・・・カードかアプリで支払って!! とスエーデンの街の屋台・・・ええええええぇ!!?
<出所 ニューヨークタイムス>
豪州はシドニーに登場した キャッシュレス通り・・・・です。 再度、ええええええぇええぇ!! ですよね。^^
<出所 http://www.news.com.au/>
フィンテックによる銀行の創造的破壊やビットコインによる現物通貨や既存の通貨制度の破壊がかしましく提唱される中、一部のインターネットに熱心な国々では実際にキャッスレス社会(現物通貨が無い社会)が近づいています。
現行の通貨制度の発展形(革命ではなく進化系)としてキャッシュレス社会を実現すると共に現金取り扱いの廃止により銀行の経費や送金手数料を安くする試みです。モバイルバンキングが銀行主導により実現しています。
この進化系(革命ではなく)のアプローチは北欧の諸国や豪州が熱心です。
■ サブサハラやアジア諸国との相違
サブサハラのボズワナや南アフリカ、ケニア、ザンビアなどではケニヤのm-Pesaを筆頭に銀行口座の普及の遅れとモバイルフォンの大幅普及の時差を背景に通信キャリアを活用した銀行外の口座からの支払いや送金が繁茂し、銀行制度をすっ飛ばして通信キャリアやスタートアップ主体のモバイルバンキングに進んだと言われ始めています。
■ 北欧の実験
既にスエーデンでは現金での商売を止める小売店が多数出てきており、一方銀行も支店では現金を取り扱わない所が半数を超えています。またATMも田舎を中心に撤去が進んでいます。iZettleの開発したカードリーダー(カード)でカードで支払うか、銀行業界の統一アプリ「Swish」で支払うかと言った状況です。既に地下鉄の切符は現金では買えません。カード社会の上にモバイルアプリが登場して2010年頃から一挙にキャッスレス社会に向かい始めています。
デンマークも同様で2016年末で中央銀行は現金の生産をストップします。また1995年に市民の80%が現金でショッピングをしていましたが、2015年にはその割合が25%にまで低下しています。ダンスケ銀行のモバイルアプリが送金や買い物に便利と、約30%以上の普及率を誇っています。スエーデンと同様、政府は小売業に現金受け取り拒否を認める方向で実施日を検討しています。
2020年代から2030年代には実際にキャッスレス社会が実現しそうです。
ノルウエーやアイスランドも同様でありフィンランドも先頭グループです。しかしフィンランドの場合はユーロ圏の制約がキャッスレス社会への移行の足を引っ張っています。
■ 豪州はアップルペイ何するものぞ!!
豪州でも国民のIPhoneの発売された2007年には国民の69%が現金で買い物をしていました。しかし2013年には47%にまで下がり、年間5%ずつ現金で買い物をする人の割合が低下しています。2030年頃までに実際にキャッスレス社会が来ると予測されています。
アップルペイに豪州の銀行が冷たい理由は、自分たちのモバイルバンキングはアップルペイより進んでいる、アップルペイは不要だと言う主張です。
クレジットカードとモバイルアプリを銀行が主体的に展開し、消費者だけではなく小売業界にも普及させた結果です。
広い意味でのモバイルバンキングを通信キャリアが担うのか、ペイパルやスクエアのようなスタートアップ企業が担うのか、それとも伝統銀行が担うのかが送金、決済の世界の争いです。
■ キャッスレス社会へのアプローチ
北欧や豪州型のアプローチですと新たに仮想通貨(ビットコインのような)を民間(m-Pesa型)も中央銀行(フィリピンやエクアドル型)も発行する必要がありません。現行通貨制度の持つ仮想の要素をそのまま伸ばし、現物通貨を廃止すると言うアプローチです。日本はどうするのでしょうか?