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テレビのデジタル化がドライビングフォースとなり、全ての情報メディアが一旦、収縮する時代の羅針盤

モバイルファーストなのに社員と顧客企業にマックを勧めるIBM戦略の謎

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  コンピューターの文化を代表する 二の流れ  大手組織を支える体制派のIBM・・・・・一方カウンターカルチャーのアップル・・・・

嘗てのテレビCM「1984」でIBMによる情報管理社会をマックで打倒せ!!と言う メッセージを発したアップルでした・・・

 (ジョージ・オウエルの情報管理社会の小説 1984・・)

1984JLH1.jpg

 <出所 WIKI>

女性がハンマーを投げるシーンが有名ですね・・・以下が動画です・・・『Super Bowl XVIII』中のテレビコマーシャルの中で公開されました・・・

1984 Apple's First Macintosh Commercial

https://www.youtube.com/watch?v=OYecfV3ubP8

今さら聞けないApple世界一有名CM"1984"の意味

 引用

 

70年代後半。
Appleが史上始めて"Apple II"、パーソナルコンピューターを開発。
IBMは再び、「それでは本格的なコンピューター機能ができない、彼らのビジネスには必要ない」と言った。

引用終わり

ところがところが・・・・

その30年後にはなんとIBM社員がマックを喜んで使い・・・それをモデルにして クラウドサービス共々顧客企業に大量導入する時代が来ています・・・@@

IBM

<出所 IBM>

時代の変化 月日の経つのは早いものです・・(しみじみ・・・) ^^

Tim Cook Ginni Rommety

Courtesy of Apple/Paul SakumaIBM CEO Ginni Rometty with Apple CEO Tim Cook.


<出所 ビジネスインサイダー >

IBMとアップルの産業分野(企業分野)におけるパートナーシップが強化され始めています。

モバイルファーストの提携戦略(IBM MobileFirst Managed Mobility Service担当)が何時の間にかマックの販売提携に拡大しています。面白いですね。

IBMは既にアップルの本社に100人の社員を派遣して技術面での一体化を促進しています。

極めつけはIBMの社員が使うパソコンがレノボからアップルのマックに大きく変換し始めている点でしょう。IBMは毎年20万セットのマックを導入し、最終的にIBM社員のパソコンの50%-75%がマックに置き換わる見通しだそうです。(昔を知る人にはちょっと信じられないような驚くべき話です)そしてIBMの発表ではMacBook, MacBook Air, MacBook Pro, Mac Mini, iMac, and Mac Proなどを顧客企業にどんどん提案して導入します。また導入に当たってはJAMF Software が開発したCasper Suite などがセットアップなどの為に非常に大きな役割を果たします。

■ これは典型的なIBM戦略

まずIBM社員にマックを導入し、その経験を顧客企業に持って販売にいくと言うのは典型的なIBMの販売戦略です。昔は企業の変革事例として「大型汎用機(メインフレーム)からサーバーへの転換」の自社経験をコンサルで活用していたのを思い出します。「IBMの経験ではこうなっている・・だから・・」と言う有名なアプローチです。

これでIBMの戦略としてはIBMクラウドとマックをワンセットで取り扱う事になりそうです。その上に数々のサービスアプリを載せて稼ぐわけです。

早晩、日本でも企業向けのマックを含む機器販売はまずIBM顧客の場合にはIBMを通すことになるでしょう。そして顧客企業が嫌がらない限り、その他顧客もIBMがさらっていくのかもしれません。

■ コンピューターの二つの流れの合流

IoTの議論の中ではコンピューター利用の源流として二つの流れが議論されています。一つは東部エスタブリッシュメントの流れ、IBMと七人の顧客と言われたニューヨークなど米国東部を中心とするメインフレームメーカーによる大手企業のコンピューター化の流れです。この代表がIBMでした。一方ダグラス・エンゲルバートやアラン・ケイなどカリフォルニア西海岸の流れ、パソコンを生み出した流れがあります。この流れはスティブン・ジョブズ、ステファン・ウオズニアックを含むカウンターカルチャーの流れです。コンピューターをLSDやマリファナなどドラッグと同等に創造性を開放するものと考え、コンピューターを市民の手に取り戻すと宣言した流れでした。パソコンを生み出したHOMEBREW COMPUTER CLUB参加していた多くの人々がベトナム反戦運動やヒッピーの運動、宗教運動などに染まっていました。

極めつけは1984年に出た情報管理社会「1984」(ジョージ・オ―エルの小説)を題材としたアップルのマックのテレビCMでした。これはIBMによる大手組織が独占していたコンピューターパワーの市民への奪還を意味するとして大騒ぎになったものです。

その二つの流れが両社のパートナーシップとして産業インターネットを前に進めます。

The Homebrew Computer Club

★★ A leaked video appears to show how IBM and Apple agreed on a massive Macbook deal

★★IBM to Purchase Up to 200,000 Macs Annually, With 50-75% of Employees Ultimately Switching From Lenovo

★★ For the first time, IBM offers to buy employees a Mac and will become one of the biggest Apple shops

★★IBM already has 100 employees working at Apple and they just announced another big partnership deal

★★Mac At Work: IBM Launches Services to Deploy Macs at Scale to the Enterprise via Cloud

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