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ウエアラブルのオムロンヘルスケア、ビートミュニケーション発表、KM学会国際シンポジウム

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  さて厳かに日本KM学会でヘルスケアとウエアラブルを取り上げました・・・・

 左から花堂理事長(挨拶中)、私(山崎専務理事)、オムロンヘルスケア荻原剛氏・・・

  控えおろう 白洲(シラス)であるぞ...というような雰囲気ではありません^^

<出所:日本KM学会>

 説明するビートコミュニケーション村井氏

三井不動産のスマートコミュニティでもヘルスケア実施してるんですね・・・@@

コミュニティはビートさんの得意領域です。

 

 <出所:日本KM学会>

12月4日に早稲田大学の大熊小講堂で実施しました日本ナレッジマネジメント学会の国際シンポジウム「ナレッジ・マネジメントの新たな展開」のセッションを主宰し、オムロン ヘルスケアの萩原剛氏(オムロンヘルスケア(株)デザインコミュニケーション部デザイナー)とビートコミュニケーションの村井亮氏(株式会社Beat Communication代表取締役)にご登壇願いました。私の役割は全体のトレンド説明とモデレーターでした。参加者数は45名でした。セッションのタイトルはセッション1「 ウエラブル・ディバイスの展開と知識創造」 と付けています。

マイコミの記事などによく纏められているのでここでは追加情報を説明します。

 新しいインターネット(クラウド、ビッグデータ、IoT)と創造性

 まず筆者から進化人類学の知見を利用してIoTを道具の再発明、エネルギーの課題を火の再発明、ウエアラブルを二足歩行の進化と説明しました。また新しいインターネットは15世紀のグーテンベルクの活版印刷術の発明に匹敵する大きな変化であり、ルネッサンスや宗教革命に影響した印刷術の発明は、都市の市民という「自由な人々」を生み出し、創造性の発揮を促し、大量生産・大量消費社会、豊かな社会を作り出しました。一方 新しいインターネットはフリーランスに代表される「雇われない働き方」や「プロシューマー」ミニ起業家などの登場を促進し、自己表現の自由を目一杯保証することにより、全てのモノの再発明(道具の再発明、火の再発明、二足歩行の進歩)を促しています。それが開花しているのが米国やイスラエルや英国、ドイツのテックシティなどだと説明しました。とりわけ二足歩行は人類の手の自由を可能とし、それが道具や火の利用という創造性を促しました。モノのインターネット時代、ウエアラブルは、二足歩行が更に創造性の発揮を可能にしているという見方です。

 オムロンヘルスケアの取り組み

 さてオムロンヘルスケアの荻原剛氏の講演「オムロンにおけるウエルネスリンクは何をもたらすか」では、2011年頃から「ヘルスケア」や「メディカルケア」などのインターネット上のソフトウエアによるサービスを開始し、歩数計や体重計、血圧計、スマートフォンなどをインターネットにつないでいます。 

その結果、既に福島県会津三里町では 「あいづじげん健康ポイント倶楽部」では「~血圧測って、大根を買おう~」と言った健康活動に地域通貨をポイントとして提供する取り組みまで行なわれています。このように自治体や健康保険組合による住民や組合員の健康づくりへの取り組みに向けて採用が拡大しているとの説明がありました。また健康運動を進めるためには友人や地域の住民などで競い合うことで健康維持に取り組めるランキング機能が有効だそうです。この具体的事例は参加者に大きな印象を与えたようです。

また「血圧計」事業 ではなくて「血圧」事業と言う視点から事業を行っているとの説明に対しては「モノ支配論理」ではなく「サービス支配論理」の視点でのウエアラブルのサービス運用であり、アップルの事業に匹敵すると言う指摘もKM学会の関係者からなされました。IoTもウエアラブルも国内での掛け声は凄い中、既に実際にサービス展開をしているオムロンヘルスケアの取り組みには大きな拍手が送られました。

注)オムロンのウエルネスリンクとメディカルリンク

ウエルネスリンク」(http://www.wellnesslink.jp/)と呼ばれる血圧計、体組成計、歩数計、スマートフォンなどで取得した生活者の個人健康データを分析するインターネット上のサービス。それに基づく医師の診断を支援するための「メディカルリンク」サービス

 ビートコミュニケーションの取り組み

 社内SNSのサービスを企業に提供しているビートコミュニケーションの村井氏からは、米国やカナダの企業による社内ヘルスケアの取り組み、とりわけオバマケアとの関係が説明され聴衆が聞き入りました。特に米国とカナダの英国BPは社員全員、配偶者、引退者を組めて24,000個のウエアラブルのフィットビットを配布しています。そしてオバマケアが火をつけた企業による健康運動は「多様性の次に来る企業運動」と位置付け、健康増進による社員の生産性向上、創造性発揮(特に心の健康との関連)、また企業医療負担の削減を提唱しています。また企業が展開する健保組合で健康運動を展開する場合には、多くの場合、社内SNSが活用されて、お互いに動機付けている事例が説明されました。

2015年より取り組みを本格化するそうです。

 以下マイコミの記事です。

★★早稲田大学でITとヘルスケアのシンポジウム - オムロン ヘルスケアやビートコミュニケーション

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