ソニーがPS用仮想社会サービス“HOME”の閉鎖を発表(日本とアジアだけ対象)
日本は多様性が弱い・・・懐が狭い・・・やっぱ駄目かあああ・・・
PSの仮想空間もさびしく去っていく・・・・日本文化の雑種性は消えたのか・・・
<出所:http://www.gameinformer.comなど>
ソニーがPS用仮想社会サービス“HOME”の閉鎖を発表しました。(2014年8月22日付け公式発表)2014年9月24日にアイテム販売を終了し、2015年3月にはサービスを完全に終了します。但し、閉鎖は日本とアジアだけであり、北米と欧州では継続されます。
PS用仮想社会サービス“HOME”は仮想社会のセカンドライフを参考にPS参加者の為に作られた秀逸なサービスでした。2008年にサービスが開始され、2013年には参加者数が31百万人と発表されています。しかしその後日本などでは急速に衰えたようです。
■ 売れないゲーム機、日本はスマートフォンゲームに急速シフト
日本のサービスが閉鎖された理由は、所謂、専用ゲーム機からスマートフォンのカジュアルゲームへの急速なシフトがありました。その結果、国内では新型ゲーム機PS4の発売が後回しになっただけでは無く、殆ど売れていません。確かに大成功のPS4は欧米を中心にわずか9カ月で1千万台販売された反面、日本では64万台強しか売れていないなど、地域差が目立ちます。リストラなどにより無駄なお金を削減し、経営再建を急ぐソニーでは、稼げる欧米を残し、駄目な日本のサービスを切り捨てたと言う事のようです。
■ 欧米で専用ゲーム機が売れる訳
ここでIOT時代をどう見るかと言う視点が重要になってきます。日本ではゲームの楽しみ方が専用ゲーム機からスマートフォンにシフトし、その結果、専用ゲーム機が売れなくなっています。また同時にガラケーゲームの得意なグリーやDeNAなどが不振と指摘され、スマートフォンゲームでたった一本あてたミクシィが勢いついています。この大きな流れの中で任天堂など国内では専用ゲーム機の衰退が始まっています。
一方欧米では専用ゲーム機は昨年まで最も実際的なスマートテレビとして映画のネットフリックスなどの視聴に活用されていました。特にPS3はネットフリックスが最も視聴されているスマートテレビでした。こう言ったIOT化するインターネット文化の多様性の面で日本は遅れています。だからマイクロソフトのXboxOneはスマートメディアマシンなどを標榜している訳です。
■ サービス多様性の欠如 -縦に消えるのか、横に消えるのかー
日本のIOTの欠陥はソニーのアイボが作りだしたとされるロボット運動(ロボカップの波及)を除いてサービス多様性の欠如です。様々なスマート機器の上に様々なサービスが多彩に花開く多様性がIOT運動の特長といえましょう。工業社会の縦割り文化に基づいて「ゲーム屋はゲームだけ作ればいいんだ」「地上波はインターネットなんか補足的に考えればいいんだ」的な狭い発想、縦割り業界発想で考えるのが日本の特長です。だからスマートフォンゲームの台頭で専用ゲーム機が消えるとかスマートフォンの台頭でテレビが消えると言う単純発想になります。これは工業社会の発想です。IOT運動が作りだすスマート工業社会の原理(機器や業界が縦に消えるのではなく、様々な機器や業界の横の境目が消える原理)ではありません。
その点流石にグローバル視点を持つソニーは自信を持ってHOMEのサービスの日本パッシングを決めました。
■ 多様な機器と多様なサービス
IOT運動はありとあらゆる製品や産業をインターネットの上に載せます。この改革はエジソンの発明した電力ネットワークの普及以来の大きな変化です。そしてインターネット上には多様な機器と多様なサービスが花開きます。これがスマート工業社会です。しかしソニーの日本パッシングを見ているとやっぱりIOTによる第三次産業革命には日本は乗り遅れ、昔の清国やスペイン、ポルトガルのように没落しそうな嫌な予感がします。さてどうなるのでしょうか?
‐
‐
「さようならの紅いバラ」でも聞こうかな・・・
<出所:ソニー>
★★[Update] Sony Condemns PlayStation Home To Closure In Japan
★★PlayStation®Home日本ならびにアジア地域でのコンテンツ販売、サービスご提供終了のお知らせ