米国で立ち上がるスマートホームの目的はオートメーション?省エネ?ビッグデータ活用?
ホームデポの店頭の風景、スマートホーム製品がワゴンに一杯です・・・
<出所:ギガオム>
■スマートホームとIOTの本質
米国では日本より一足早く、スマートホームの市場が立ち上がっています。昨年までの通信キャリア(AT&Tやベライゾン)、CATV(コムキャスト)、警部保障企業などに加え、この夏から文具のステープルズや日曜大工のホームデポなどでスマート関連家電製品が販売され始めています。
そこで出ている論争がIOTの一翼を担う「スマートホームの目的は一体何なの」と言った疑問です。
1、 ホームオートメーションの延長
2、 省エネ
3、 ビッグデータ活用
色々ある訳ですが、IOTとはパソコン時代に情報共有とコミュニケーション目的で活用されて来たインターネットが、IOT(モノのインターネット、スマート革命)の時代に入り「モノを動かし」「モノを作り」「モノを考える」ようになったと言う世界観が重要になります。巷で言われているIOT=クラウドとビッグデータの手足論は、非常に視野が狭い俗論です。一般に日本の識者は複眼思考(知覚位置の変更と呼ばれるた視点)に欠けているので、自分の立ち位置でしかモノを見ません。これは面白い傾向です。
さて・・・
■ホームオートメーションの延長
インターネットがモノを動かすことによってホームオートメーションが新しい段階に入りました。例えばスマートフォンでカメラを自動操作し、子供の帰宅を確認、また掃除機のルンバを操作したり、照明を点灯、消灯させる、外からテレビの録画をするなどは「ネットがモノを動かす」ホームオートメーションに相当します。自動炊飯器や自動洗濯機の延長線上にある使い方です。このアプローチの典型がアップルのホームキットのアプローチです。遠くに住むおじいさんが薬箱に触ったら知らせてくれるなど、様々なアプリケーションやサービスが考えられています。これがスマートホームの元型です。(数年前のベライゾンのサービスより)
■省エネ
一時日本ではスマート化と言えば省エネと言う誤解が生まれていました。スマートコミュニティを環境配慮都市と訳した経済紙や東日本大震災の原発後遺症のお陰です。省エネ目的で入るハブとしての機器の代表がHEMSと言う訳です。これはスマートホームのアプリケーション(サービス)の一部です。
これは米国にも見られるアプローチです。
■ ビッグデータ活用
少し高度なスマートホームの活用法が、ビッグデータの活用です。自宅でのエネルギー消費量の削減、ライフログの活用によるペットの日常生活の把握、家庭の空気の状態管理と清浄化、睡眠状態や運動量の把握とアドバイスなどです。但し、この使い方はやや高度なので賢いアップルはホームキットとMFI認証プログラムでは提示していません。飽くまでもアップルの場合は、アイフォンによる機器の自動操作です。
様々なスマートホームの活用法がありますが、やはり最初はホームオートメーションの様々なアプリとサービス(小さな小さな基幹系システム)が最初の活用領域でしょう。
様々な使い方が議論されているIOTのポッドキャスト
<出所:ギガオム>
非常にシンプルなベライゾンのホームコントロールとモニタリングサービス
自動運転(オートメーション)と省エネ程度、これがスマートホームの元型であり、月額数ドルのサービスです。
<出所ベライゾン>
★★ How much data can one smart home generate? About 1 GB a week.