アップルのビーツ買収はアップルオープン化(iTunesストアやスマート機器開発の自前主義からの脱却)の幕開けなのか!!?
アップルがビーツミュージックとビーツエレクトロニクスの買収を正式に発表しました。そしてその中でビーツ両社は独立した会社として運営され、アンドロイドとWindowsフォン用のアプリは提供され続けられるそうです。またテイム・クックCEOは社員向けの発表でアップルと音楽の歴史を持ち出し、社会に更に大きな貢献をすると言っています。
またアップルの役員のエディ・キューさんはコードカンファレンスなどで「全ての開発や成功をアップルが出来るわけがない」と言っています。これは従来の閉鎖型エコシステムのオープン化を意味しています。モノのインターネット時代に相応しい新しい戦略です。
■ ITunesストアの他OSプラットフォームへの開放
これはアンドロイドとWindowsフォンに対しiTunesストアの開放を意味する可能性が高いとテッククランチは次書いています。その場合、iTunesストアからアンドロイドとWindowsフォンは音楽や動画を購入できるようになるるでしょう。しかし最も購入しやすい、もっとも活用しやすいのはアイフォンやアイパッド、アイポッドと言うことにする戦略です。(オープンとクローズの微妙な使い分け)アマゾンのキンドルやキンドルTVに似たアプローチ法ですね。
またソニーミュージックに対抗するアップルミュージックやアップルピクチャーズの設立も検討している可能性もあります。ビーツの買収のあたりからアップルが大きく変化してきています。(ビーツのアイヴォンさんはコードカンファレンスで一応否定していますが、内部で検討されていないと言う事はちょっと考えられません)
■ 他社開発スマート機器の販売強化
また音楽機器(スマートミュージックデバイス)での貢献の強化の方向です。その場合、ビーツエレクトロニクスの開発したアイフォン連動のヘッドフォン、イアフォン、スピーカー、カ―ステレオなどはデザインはアップルが担当し強化されます。
また英国FTがスクープしたスマートホーム構想が間違っていなければ、アップルの自主開発製品以外の第三社開発製品のアイフォンとの動作認証と販売も始まります。(ビーツの製品がそれを切り開きました)既にフィリップスのスマートLED電球などが既にアップルストアの店頭に並んでいます。今後はスマートホームと言う事でGEの空調など他社の開発したスマート調理器、スマート冷蔵庫、スマート洗濯機まで並ぶかもしれません。実際、GEはアイビーコン対応のスマートLED照明を開発しました。ウオルマートが全面導入し、店舗の棚までの顧客の誘導に使います。スマートホーム構想が動き出せばこれなどもアップル保証のサービスになり、アップルストアにフィリップスのスマート電球と共に並ぶかもしれません。(スマートホームは即、スマート店舗やスマートカー内のカーステレオ、スマートオフィスに飛び火します)
こうしてアップルは操作性に関するプラットフォーム(アイフォン、アイパッド、アップルTV)を抑えた新しい家電メーカーの姿を示し、家電量販店になろうとしています。(アップル動作保証のスマート機器をベストバイなど他店で売る場合にはライセンス料、アップルストアやiTunesストアで売る場合には販売手数料が入ります)
これも一種のオープン化です。
こうしてアップルは従来のクローズ型のエコシステムからモノのインターネット時代に相応しいオープンとクローズの微妙なバランス型へと舵を切り始めました。
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<出所:テッククランチ>
日本でもよく電車の中で見かける人気のB印のヘッドフォン
<出所:ベンチャービート>
GEのスマート照明はアイビーコン使用、スマートホームはスマート店舗に即飛び火するだろう・・・・
<出所:9TO5MAC>
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★★GE integrates iBeacons in new LED lighting fixtures rolling out in Walmart & other retailers
以下の書籍の著者 川北蒼はペンネームです。