自動車の歴史の転換点か、米国交通局がスマートカー同士の自動コミュニケーションを近未来の強制要件と宣言
米国交通局の中の交通安全局(The U.S. Department of Transportation's (DOT) National Highway Traffic Safety Administration (NHTSA))は「未来の車(in a future year)にはWi-Fiなど による車同士の自動会話(Wi-Fi connected smart vehicles)の機能は新車の強制要件とする」と発表しています。事故防止のためのミシガン大学の試み(3千台のテスト)を2年間、調査した結果だそうです。これは明らかに強制自動運転導入への大きな一歩です。交通局の発表には車の歴史の転換点と書いてあります。この発表は高速道路安全局が主体です。
車同士の会話はV2V(vehicle-to-vehicle (V2V) communication technology)と呼ばれていますが、エアーバッグやシートベルトなど安全性向上の延長線上に位置づけられています。例えば300メートル前の車が突然、激しくワイパーを使いだしたならば、急に雨が降ってきたのでスリップ注意と言う車の発するメッセージが後ろの車に自動的に流れます。キューブレーキを踏んだ場合には事故に注意と言うメッセージが自動作成され流されます。
車がスピリッツを持って車同士のソーシャルネットワークを形成する時代が到来しそうです。フランスの人類学者のブルーノ・ラトウールの言う通りですね。
発表によればこの段階ではメッセージを受けた車による自動ブレーキの作動などは、範囲の外としていますが将来は自動運転まで行くと言う示唆でしょう。
兎も角、米国交通局が「個々の車がドローン(一匹の蜂のような振る舞い)のようにお互い同士が会話するスマートカーを未来の方向」と認めたことになり、スマートカーや自動運転への自動車業界の勢いを加速することになるでしょう。
ネットワークを背景としたソフトウエアが作り出すサービスが価値を持つサービス支配論理の時代がスマートカーでまた一歩進みました。今回のサービス価値は車同士の自動会話ですね。面白い時代になってきました。
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車同士が会話するネットワークポリスカーのイメージ
<出所:シスコシステムズ>
自動車同士のソーシャルネットワークのイメージ
<出所:www.theautochannel.com >
<出所:ギガオム>