マイクロソフトの新CEO発表、ソニーのバイオ事業売却報道に共通するポストパソコン時代への企業の事業再編課題
マイクロソフトの新CEO(三代目襲名)のサトヤ・ナデラさんが発表されCNN放送などでは詳しく伝えています。インド出身の新CEOはクラウド事業などB2Bに精通しており、企業ビジネスで高収益を達成しているマイクロソフトの方向と合致していると伝えています。ビル・ゲーツ会長は会長職を辞し、技術アドバイザーになります。ポストパソコン時代を迎えてマイクロソフトは明確に企業ビジネス重視の方向を選んだようです。消費財としてのパソコンは急速に市場が縮小していますが、企業のパソコン利用やサーバー利用、クラウド利用はまだまだ活発です。マイクロソフトには十分稼げる余地があります。同じ製品でも消費財ビジネスと生産財ビジネスの間には浮き沈みの時差がかなりありますから。
マイクロソフトだけでは無く、確立され大手企業に育った嘗てのベンチャー企業は、技術革新と競争の激しい消費財産業で台頭し、その後環境が変わり、競争力を失えば、企業ビジネス(B2B)の領域で好業績を挙げて生き残る方向を目指しています。パソコンのデル、日本の日立、米国GE、オランダのフィリップス、ドイツのシーメンスなどがそれに当たります。そしてマイクロソフトや日本のパナソニックもその道を歩み始めています。
一方ソニーは米国の格付け会社のムーディズから、パナソニックより下の投機的なジャンク債と格付けられました。テレビやパソコン事業が赤字だと言う理由からです。そして日経新聞などからバイオ事業売却報道(真剣に交渉中)がスクープ記事として出ています。これが正しいとすれば、ソニーの方向が不透明に思えてなりません。
そもそもエレクトロニクス事業として知られる得意の消費財ビジネス(テレビ、モバイル、デジタルカメラ、パソコンやゲーム機)は利幅が薄く、赤字すれすれの状況だと見られています。一方で映画や音楽などの娯楽ビジネスは好調ですが、極めて投機的な浮き沈みが激しい業界でもあります。
消費財ビジネスのイメージがあまりに強いソニーがB2Bや企業ビジネスで稼ぐ姿はちょっと想像できません。確かに放送業務用カメラなどで稼いでいるようですが。これがムーディズがソニーをジャンク債に格付けした理由でしょう。
ベンチャー企業の強い消費財ビジネスでアップルやサムソンに勝てなかったソニーはパソコン事業を売却して縮小均衡に陥るのでしょうか?ちょっと心配です。
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このたびマイクロソフトの三代目を襲名いたしました!!
手前、生国発しますところインドのガンジス河で産湯をつかったサトヤ・ナデラです。
以後、お見知りおきを!!
<出所:itmedia>
売却交渉中と報じられたバイオ事業
なんで大政、なんで大政、国を売る(涙)??
(清水港の名物はお茶の香りとおとこだて・・なのに・・)
<出所:ソニー>