ネットサービス型放送事業にまい進する日本テレビのJoinTV発表会に参加して
2013年11月15日の13時―18時に日本テレビのJoinTV Conference2013が行われ、放送業界の皆さまに混じって筆者も招かれたので参加しました。
ニコニコ動画の川上さんが参加するなど中々面白い会でした。
目的は日本テレビの開発したJoinTVを放送業界に対してオープンプラットフォームとし、多くの他社の参加を募ると言った趣旨です。
JoinTVはハイブリッド形式(放送は地上波、ソーシャルな参加やアプリはインターネット)による広い意味でのスマートテレビの実現です。このインフラを日本の放送業界のデファクトスタンダードにし、地デジ実施後の勝ち組企業連合を作りたいと言う方向だと考えられます。日テレ以外からの事例としてWOWOWがJoinTVを活用した事例を発表されていました。
またニコニコ生放送でも中継されていました。今やニコニコ動画は日本テレビの放送チャネルの一つと言った様相を呈しています。
まあスマートフォンがファーストスクリーン、テレビがセカンドスクリーンと言うのは一種のご愛敬ですが。
スマートフォン側での音声認識による番組判別や放送画面を活用したAR型の認識など2-3年前に米国の地上波などが実施した試みの内容は全て網羅されています。
放送事業各社はJoinTV陣営にパートナーとして参加するか、自社で仕組みを作るか、はたまたJoinTVに対抗するプラットフォームの出現を待ってそれと組むか、早晩、踏み絵を迫られそうです。
何れにしても日本テレビはJoinTVにより「ネットサービス型放送事業者」の方向に走り始めました。
アップルが作り出した「ネットサービス型製造業」の形はスマートカーによる「ネットサービス型自動車業」、物理店舗にWiFiネットワークを敷設した「ネットサービ型小売業」、日本のコマツや米国GEに代表される「ネットサービス型重工業」更に「ネットサービス型放送事業」へと発展し、いよいよ「モノ支配論理」の工業社会からソフトイウエア中心の「サービス支配論理」のスマート工業社会へと変化を始めたようです。
<出所:日本テレビ>