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テレビのデジタル化がドライビングフォースとなり、全ての情報メディアが一旦、収縮する時代の羅針盤

スマート革命と諸行無情、もう誰も振り向かないミクシィ、グリーの没落、数字が語る「次はフェースブックの番だろう」

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既存SNSのミクシィ、そして既存SNS+ソーシャルゲームのグリーが没落を開始しています。ミクシィは201346月期が赤字となっただけではなく、通期の赤字見通しを発表しています。グリーも海外拠点の閉鎖だけではなく、大阪オフィスの閉鎖、200人のリストラを発表しています。

 

その原因はパソコン+ブラウザー重視の時代からスマート革命(スマートフォンなど+アプリ)への対応が後手に回ったと言う指摘がもっぱらです。日経新聞などはグリーの3年天下などと書いています。

 

一方で各種のメッセージ型対話アプリの台頭と言うソーシャルメディアの新旧交代が進む中、日本ではLINEが台頭し、中国では微信、韓国はカカオトーク、米国ではインスタグラム、スナップチャット、ホワッツアップ、キックなどが台頭しています。

 

筆者は電車の中で時々女性のスマートフォンの使い方を観察していますが、多くの場合、まずパズドラを楽しみ、次にLINEに移って高速で指を動かして入力し、それからフェースブックに移って眺めるだけ・・・そしてLINEに移って高速で指を動かすと言うパタンが典型です。ミクシィ、グリーはもう・・全く目立ちません。

 

LINE型の対話アプリとスマートフォンゲームの組み合わせがミクシィ、グリーの得意なパソコン(ガラケー)+ブラウザー時代の課金型ソーシャルゲームを滅ぼす原因となるのでしょう。

 

さてパソコンとブラウザーに基礎をおく既存SNS離れが始まっている中、フェースブックはどうでしょうか?

 

筆者も「ミクシィ、フェースブックが消える日―ソーシャルメディアの新旧交代」(仮題)の書籍を書いていて驚いたのですが、国内のフェースブックとLINEの企業ファンの数の対比です。企業マーケティングで見る限り以下のような数字になっています。

 

調査時点と少し変わっているかもしれませんが・・・・

ローソン  フェースブック(いいね数) 約48万人 LINE 約1050万人

Au        フェースブック(いいね数) 約100万人 LINE 約1000万人

ソフトバンク フェースブック(いいね数)約100万人 LINE 約1000万人

ANA     フェースブック(いいね数)約98万人 LINE 約400万人

楽天  フェースブック(いいね数)約170万人 LINE 約570万人

 

 LINEが優位であり、約1桁違いますね。大手企業はマーケティング投資、広告投資をフェースブックでこれからも続けるでしょうか?

また初のインターネット選挙であった参院選挙の政党別のファン数を見てもLINEの優位は明らかです。

 

この状況は米国の企業マーケティングでは未だ始まっておらず、これからだと言われています。明らかに日本のLINEが先行しています。

米国で対話アプリが本格的に広告を含む企業マーケティングに乗りだしたらフェースブックの収益は足元を揺さぶられると思っています。


 

 

株式会社ユーザーローカルは、早稲田大学の研究をもとに生まれたビッグデータ分析に特化したベンチャー企業です。

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<出所: ユーザーローカル>

 

★★ ミクシィ、通期で赤字転落へ mixiゲーム課金不振で売り上げ大幅減

 

★★ グリーが希望退職者200人募集 従業員1割削減

 

★★グリー、大阪の拠点を閉鎖 不採算部門見直し

 

★★ユーザーローカル、各政党のソーシャルメディア活用度調査を発表。ネット選挙解禁で政党のLINE利用が活発化

 

 

 

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