スマート革命下で天下を二分したいのか、グーグルがYouTube活用アプリを「HTML5で書け」とマイクロソフトを火炙りにする訳!!
<序文>
2013年5月頃からの対立ですが、グーグルがマイクロソフトのWindows Phoneなどのアプリを(オープンな)「HTML5で書け」と要求しています。しかしマイクロソフト側のブラウザーの限界の為、マイクロソフトはやむなくネイティブアプリを開発するとグーグルはYouTubeへのアクセスを禁止しています。
一方グーグルはアンドロイド用とIOS用のアプリは勿論、使い勝手に優るネイティブアプリで提供しています。
米国の様々なテックブログが記事を書いていますが、どうみてもグーグルによるマイクロソフトのWindows Phone潰しとしか思えません。
当然ながらWindows Phoneのユーザーはグーグルに怒りをぶつけています。
しかしグーグルは気にもしていません。
一体何が起こっているのでしょうか?
<出所:バージ>
★★ Inside the bitter YouTube battle between Microsoft and Google
★★Google blocks Microsoft's new YouTube Windows Phone app
★★Microsoft blasts Google over YouTube block, claims reasons are 'manufactured'
★★ Google、Windows PhoneのYouTubeアプリをアク禁―「HTML5で書け」とMicrosoftに要求
★★The limits of Google’s openness
<天下を三井と三菱、否、グーグルとアップルで二分する戦略?>
両社は協力してWindows Phone用のYouTube活用アプリの開発をすると約束したにも関わらず、グーグルはそれを無視した行為に出ているようです。一方グーグルは「マイクロソフトがHTML5に必要なブラウザーの充実を実施していない」とアプリ拒否の理由を述べています。しかしこれには相当時間がかかります。(グーグルの広告やロゴがちゃんと表示されないとか色々その他の理由もありますが、それが中心課題とは思えません。)
マイクロソフトは「グーグルは偽物のオープンだ!!」と声明を発表し、Windows Phoneの「アプリ阻止の理由はでっちあげだ」とマスメディアまで動員して反グーグルキャンペーンを開始しています。
どうやらグーグルは邪魔な第三極として登場したWindows PhoneをWindowsRTやWindows8パソコンのメトロ版がもたついている間に出来るだけ長く足を引っ張る戦略に出ているようです。Windows Phoneの顧客もろとも「溺れる犬は叩け!!」ですね。
そして天下をIOSとアンドロイドで二分し、IOSの顧客には一定のサービスを提供して稼がせてもらう戦略に出ているようです。
アンドロイドOSに対してマイクロソフトが知的財産権でクレームを付け、サムスン電子など各社から大量のパテント利用料を巻き上げた事に対する反撃とも考えられます。(恨み返し?)一時はWindows Phoneのライセンス料をはるかに上回ると言われていました。
<独占禁止法との兼ね合いか?>
さてグーグルが「何処までマイクロソフトを叩くか」は独占禁止法との兼ね合いできまると考えられます。天下をIOSと二分する限りは一定の競争関係が保たれます。しかしグーグルもマイクロソフトに対してあまり差別的な対応をすれば「独占禁止法違反」「ネット中立化の精神を踏み躙る」とされかねません。特に「独占禁止法違反」は、EUやFTCから罰金刑を伴う為、避けたい処です。叩くにも程度が有る訳ですね。
戦前、総合商社の鈴木商店が台頭し「天下を三井、三菱と三分する」と言った有名な言葉があります。グーグルは「天下をアップルとグーグルで二分」したいと言うのが本音でしょう。
さてどうなるのでしょうか?