スマート革命と宝探し型ウエアラブル、鍵や財布、バッグなど落し物、探し物や盗品を無数のiPhoneアプリが勝手に探すスマートロケーターの「タイル」は成功するか?
<序文>
スマート革命(モノのインターネット)が進展する中でウエアラブルが注目されています。今回取り上げるのは同じウエアラブルでもさまざまな手持ちのモノ(携帯電話、鍵や財布、バッグ、手帳など)にアタッチして、それらをなくした時に発見するスマートロケーターの「タイル」です。
スマートロケーターの「タイル」(社名はReveal Labs、二人の創業者はNick Evans さんとMike Farleyさん)の出荷は2013年秋から翌年の冬のようですが、既にクラウドファンディングのセルフスターターを通じて2千6百万ドル(目標の134倍の資金)を集め、クラウドファンディングの記録を作りました。(2013年7月23日終了)有名なキックスターターやインデーゴゴーをすっ飛ばしてオープンソース・クラウドファンディングのセルフスターターを使ったというのも面白いですね。一個25ドルの「タイル」は2013年の秋から2014年の冬にかけて米国、欧州、豪州(オーストラリア、ニュージーランド)で出荷されます。
それにしてもスマート革命の進展の中でスマートウオッチやスマートグラスだけではなく、ウエアラブルにかかわる様々なデバイスが登場し、この世界も豊かになり始めています。
モノのウエアラブルであるスマートロケーターは成功するのでしょうか?
★★ Tile Item Finder Crowdfunds Over 134 Times Goal, Rockets to Over $2.6 Million
★★Tile, the crowdsourced mobile object locator now available in EU, Aus and NZ
★ ★ Tile: Track and find lost items via crowd-sourced iPhone app (動画)
★★Tile Wants You To Stop Losing Important Stuff With Its Bluetooth Tags Plus App Combo
★ ★Reveal Labs launches a $20k crowdfunding campaign for its Tile Bluetooth device to find lost items
<出所:テッククランチ>
<省電力のブルートウス4.0にはiOSだけが対応>
一種のスマートロケーターと呼ぶべきタイルは、財布などに装着し、それらの小物を亡くした時、 室内や屋内ではiPhoneのアプリから探します。(50-150フィート) 音が出るように設計されており、ちょうど携帯電話をなくした時、固定電話から電話して音で探すような感覚です。
アンドロイド版が無いのはブルートウス4.0にはiOSだけが対応しているからだそうです。GPSにもWiFiにも対応しておらず、ブルートウス4.0を活用するiPhoneにだけ対応している理由はブルートウス4.0の省エネの性質、「タイルの電池の持ち」(買ってから一年間使用可能)だそうです。(一年たったら買い替えの時期ですよと通知が来ます)一台のiPhoneでタイル10個までサポートされます。
しかしここまではたいした話では無さそうです。
<アプリネットワークが発見する外でも落し物>
さて「タイル」とiPhoneアプリが凄いのは、外で鍵や財布、携帯電話、杖や自転車などをなくした時、または盗まれた時、アプリネットワーク(一種のクラウドソーシング)により、他人のiPhoneアプリを経由して(その際、相手の人はまったく気がつかない)落し物のある場所を教えてくれる点でしょう。(タイル所有者のスマートフォンに場所の地図と通知が来ます)また十分な人々がタイルのiPhoneアプリを使っていれば、あなたの盗まれたアイテムが地図上で移動するのを確認できるそうです。
これは一種のモノのインターネットによるトレジャーハント(宝探し)ですね。任天堂DSのすれ違い通信の発想に近いかもしれません。
<拡大するウエアラブルとスマート革命>
人に対するウエアラブルからモノに対するウエアラブルと欧米のスマート革命はどんどん広がっているイメージです。当初はタイルの販売で稼ぐ予定ですが、Reveal Labsも今後はサムソナイツのようなバッグやスーツケースの会社に技術をライセンスすることも考えているようです。