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テレビのデジタル化がドライビングフォースとなり、全ての情報メディアが一旦、収縮する時代の羅針盤

スマート革命と死に至る道を歩むテレビの運命、米国CATVタイムワーナーとCBS放送の再契約交渉が決裂、番組提供停止はおろかネット視聴も阻止の騒動は縮小する市場売り上げの奪い合い!!

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<序文>

 先週末を延期後の最終交渉期限としていたCATVタイムワーナーとCBS放送の番組提供に関する再送信料金支払いの交渉タイムワーナー側がいくら支払うかの交渉)が決裂し、CATVタイムワーナーからCBS放送の視聴が出来なくなりました。CBS放送は約600%の法外な値上げ要求をしていると見られており、これをCATVタイムワーナーは認めるつもりはなく、その結果、この件に関しては当分解決の見込みがありません。

 

3年前、米国地上波はグーグルテレビからのアクセスを一斉に拒否しましたが、今回は地上波トップのCBSCATVの雄、タイムワーナーとの争いです。

 

CBSとショータイムの視聴停止はニューヨークやロサンジェルス、シカゴ、デンバーなど主要都市の約3百万視聴者に影響します。しかし問題はCBSがタイムワーナーのブロードバンド契約顧客(CATVとは無関係な顧客)からの見逃し放送へのアクセス(パソコン視聴)も同時にブロックし始めた点にあります。これに関して衛星テレビのデイレクTVは、タイムワーナーの抵抗を支持し、CBSを批判する声明を発表し、事が大きくなり始めています。(デイレクTVの視聴者でタイムワーナーのブロードバンド契約顧客から文句が出ていると怒っています。また「ネットフリックスなどにCBSの番組を安売りし上がって」という怒りもあるようです)

 

タイムワーナーは地上波を勝手にインターネットに変換して家庭に有料で届ける「AEREOを使ってくれ」と視聴者に言いだしています。(裁判で勝利しているAEREO は、再送信料を支払っていない為、CBSが最も嫌がります)

 

2013年冬からプライムタイムの視聴率が急速に落ち始めた米国地上波と契約者を次第に失い始めたCATVなど米国有料テレビの間で縮小するパイの奪い合いが始まっています。

 

やはり勝者はネットフリックスなどインターネットテレビなのでしょうか?いや活用時間でテレビ視聴を抜いたスマートデバイスの台頭も見逃せません。(テレビに回るお金が少なくなります)

 

 

Aereo

 

★★Time Warner Cable Drops CBS Network From Lineup

 

★★Time Warner Cable Drops CBS Network From Lineup

 

★★CBS Blocks Time Warner Cable Subscribers From Watching Full Episodes On CBS.com

 

★★DirecTV supports Time Warner Cable, says CBS fees trap customers like a giant, invisible dome

 

★★遂に米国人のインターネット消費時間がテレビを抜いた!!

 

★★TV Upfront Trudges Along, but Some Advertisers Hold on to Dollars

 

★★As TV Ratings and Profits Fall, Networks Face a Cliffhanger

 

 

CBS and Time Warner Cable logos against the New York skyline

 <出所:タイムワーナー>

  再送信料をCBSに払っていない一種のインターネットテレビのAereo

            

 <出所:Aereo>

<市場の縮小均衡の始まり>

 米国の地上波は2012年冬と2013年冬の間では視聴率が18歳から49歳のプライムタイムで17%と急速に下がっています。例えば有名なアメリカン・アイドルは25%も視聴者を失っています。その結果、米国地上波の今年の広告売り上げは、例年より約1割低いと言う予測も出ています。その中でCBSは約2%しか視聴率が落ちていません。しかし危機感は強いようです。一方有料テレビも次第にネットフリックスなどインターネットテレビに食われ始めています。特に内部の競争によりタイムワーナーなどCATVの契約数の落ち込みが大きいようです。

 

そうした中、人気のドラマを多数持つCBSは有料テレビから取得する再送信料金の売り上げを2017年には10億ドルにまで引き上げる計画です。(予想される広告売り上げの落ち込みをカバーするのでしょう)しかし600%の値上げ要求とは凄いですね。

 

3年前のグーグルテレビ阻止事件との違いは、ネットテレビやスマートデバイス拡大の影響で急速に縮小する地上波と有料テレビの市場のパイの奪い合いがタイムワーナーのような優良CATVや優良地上波のCBSにも及んで来た点でしょう。

 

最終的にはABC放送がインターネットにライブ放送を有料で流し始めたように地上波はインターネット有料テレビに形態変化し、スペクトラムは通信キャリアに売り払い、CATVや衛星テレビも通信キャリアに衣替えする方向なのでしょう。(衛星テレビデイッシュネットワークのチャールズ・アーゲン会長の目指す方向)

 

今回の事件はいよいよ米国のテレビ産業が縮小するパイの奪い合いにより、大きく自滅への道を歩み始めた第一歩に見えますが如何でしょうか?

 

 

 

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