スマート革命と新旧交代、フェースブックの衰退と同じか、微信(Wechat)が伸び、微博(Sina Weibo)が衰える中国のインターネット
<序文>
米国ではインスタグラムやWhtsapp、タンゴ、スナップチャット、Path、Vineなどのスマートデバイス系のメッセージサービスが成長する一方パソコンとブラウザー系のフェースブックの参加者が2012年には前年比1千万人減少したとニールセンが報じました。日本でもフェースブックは既に減少が報じられており、一時の勢いはありません。(フェースブックCOOのシャーリー・サンドバーグさんの本は良く売れているようですが)
そして中国のインターネットを見ればLINEのライバルの微信(Wechat)が伸び、最大手の微博(Sina Weibo)の活動が衰え始めています。
パソコンの販売が落ち込み、スマート革命が進む中、中国のトレンドも大きく米国と同じと言うのは面白いですね。
モノのインターネット時代の到来により、パソコン+ブラウザーからスマートデバイスのアプリ中心へとエコシステムが大きく変わる中での恐竜と哺乳類の争いがグローバルに起こっているかのような様相を呈しています。
果たして恐竜組=パソコン発の古い総合的なSNSは生き残れるのでしょうか?
★★Survey Finds That Sina Weibo Users Are Less Active This Year (CHARTS)
★★ Tencent starts testing games on Weixin, raising possibility of full rollout to its nearly 400m users
★★ Nielsen: Facebook Declining In U.S. And On Desktop
★★マーケティング担当者がSina Weibo(新浪微博)ユーザについて知っておくべき8つのこと
2012年夏にピークを打った中国の微博
<出所:http://www.techinasia.com/sina-weibo-users-less-active-2013/>
<2012年夏に米国でピークを打ったフェースブック>
ニールセンとガーディアンの記事によれば2012年の夏(8月)ごろ米国のフェースブック参加者は1.58億人でピークを打ち、2012年3月の1.53億人から2013年3月の1.42億人へと減少したそうです。これはパソコンベースの調査です。
当然、背景にはスマートデバイス上での新しいソーシャルメディアである写真や動画などのメッセージサービスの台頭があります。(無論、一部の参加者がパソコンを捨ててスマートフォンからフェースブックを使いだしたと言う見方もありますが)
<中国も同じ傾向>
2012年の末頃から米国では微信(Wechat)が伸び、微博(Sina Weibo)が衰え始めたと言うレポートが出るようになりました。
2013年6月のテックインアジアを見れば判りますが、明らかに微博(Sina Weibo)の活動が鈍ってきています。一方活発に伸びる微信(Wechat)は参加者が4億人(内海外が7千万人)、アクテイブ参加者数は1.95億人となっています。親会社のテンセントは韓国のカカオトークや日本発のLINEを真似てゲームビジネスでの収益化に乗り出しました。一方微博の参加者数は5億人です。
このような状況の下では微博(Sina Weibo)に投資した企業などは「十分投資が収益化」されない内にソーシャルメディアの新旧交代期が来たのではないかと恐れているそうです。