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スマート革命と裁判、電子書籍裁判の一審でアップルが敗訴、アプリ内購買30%カットの廃止まで影響が及ぶのか!!?

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<序文>

 2013710日、米国の地方裁判所で電子書籍の独占禁止法違反を巡る司法省(原告側)とアップル(被告側)の裁判は、第一審の判決として2010年春の5社による代理店モデル談合の中心はアップルだとして「アップルの敗訴」に終わりました。

アップルは控訴すると発表していますが、判決をひっくり返すのはかなり難しそうです。

 

アップルが最終敗北すれば、裁判所からの要求として結構、大きな影響が出るとの予測が出ています。

 

電子書籍におけるアップルの敗北で壁の中の花園を作り上げる「サービス支配論理」が揺れ始めました。今後はもう少しオープンな方向に行くのかもしれません。そうなればアップルのビジネスモデルの基本が揺らぎかねません。

 

 

 判決文のPDF

 

★★ Apple is guilty in the ebook case. For consumers, not much changes; for Apple, a lot could

★★Apple Found Guilty Of Fixing Ebook Prices, Says It’s “Done Nothing Wrong” And Will Appeal

 

 司法省の勝利宣言のプレスリリースは以下に載っています。

★★Department of Justice Wins Antitrust Suit Against Apple

★★Apple’s Chances on an E-Book Ruling Appeal Are Lousy, Say Legal Scholars

    判決文からの引用

Apple seized the moment and brilliantly played its hand. Taking advantage of the Publisher Defendants’ fear of and frustration over Amazon’s pricing … [Apple] provided the Publisher Defendants with the vision, the format, the timetable, and the coordination that they needed to raise e-book prices. … The evidence is overwhelming that Apple knew of the unlawful aims of the conspiracy and joined that conspiracy with the specific intent to help it succeed.

 

– U.S. District Judge Denise Cote

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 <出所:allthingsD>

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  <出所:デジタルブックワールド>


<考えられるビジネスモデルへの影響>

 判決文から判断すれば「最恵国待遇に当たる条項」(他社との契約に適応された条件を自動的にアップルとの契約にも当てはめる条項)の廃止やアプリ内購買における売り上げ30%カットの廃止が要求される可能性があると言う指摘が出ています。

 

 もしこの売り上げ30%カットの廃止に至れば、それは直ちに音楽やビデオ、ゲームやアプリ販売にも跳ね返る可能性が高く、そうなれば大きな影響が出そうですね。通信キャリアに対するアップルの厳しい数量面での要求などにも間接的に影響が及ぶかもしれませんね。






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