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スマート革命とステイック型スマートテレビ、グーグルの「クロームキャスト」が一挙に売り切れの大人気!!

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<序文>

 先週末は大勢の方に来て頂いた新社会システム総合研究所のセミナーがありました。テーマはXboxOneでしたが、スマートテレビも対象になりました。

その中でやはり注目の一つは、グーグルから直前、米国市場向けに発表されたステイック型スマートテレビ「クロームキャスト」でした。(筆者もなんとか講演資料に間に合わせました)

 

 値段が35ドルと檄安なこともあってグーグルプレイストアでは一挙に売り切れです。ベストバイやアマゾンのネットショップでも販売されていました。

 

当初3カ月分のネットフリックスの視聴がサービスとしておまけで付いていましたが、早速、それは中止になるほどの大人気でした。

 

スマートテレビに関しては、マイクロソフトのXboxOneとアップルTVの本格版が秋に出そろった処で評判が良ければ、再度、グーグルのアンドロイドOS=グーグルテレビが注目されると言うシナリオが、「クロームキャスト」の登場により、先行して動き始めたようです。

 

「クロームキャスト」の登場によりXboxOneから切り離してXboxTVを作る動きが加速されると言う見方も出ています。

 

またグーグルは「クロームキャスト」とは別のセットトップボックス型スマートテレビを計画していると言う噂やゲーム機を作っていると言う噂もあり、現行のグーグルテレビの改善も絡んで混沌としてきました。

 

★★ Google unveils Chromecast, the $35 HDMI plugin that streams online videos to your TV 

 

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★★10 Things You Need To Know About Google's New Chromecast

 

★★Chromecast Is Google’s Miracle Device

 

Chromecast: For Bigger Fun (動画)

 

 

操作性やアプリ開発の説明(クロームキャスト)(英語)

 

Developing a Receiver Application

 

Sender App Development

 

Google’s new Chromecast device will sling content from all sorts of devices to your television. Photo: Alex Washburn/Wired

<出所:ワイアード>

 


 

   <出所:グーグル>


<クロームOSの良さを最大限生かすクラウド動画のサービス>

ところでスマートデバイスとスマートテレビの動画受け渡しは、DLNAやミラキャストなど様々な標準が提案されていますが、実際に実現したのはアップルのエアープレイ方式であり、玩具のアップルテレビとはいえ、エアープレイはスマートテレビの未来だと絶賛されていました。(これがアップルテレビの本格版が大いに期待されている理由です)

 

「クロームキャスト」が登場した時、多くのテックブログとビジネスブログで大混乱したのが、エアープレイに相当するグーグルキャストと呼ばれる方式の説明がそれぞれの記事によりまちまちでサッパリわからない状況でした。

 

さてネクストWebの記事が出ていますが、それによればグーグルキャストは「動画をクラウドサービスからWiFi経由で流す方式」です。これは嘗てボクシーが実施していたURLのリンクを投げて渡す方式(リモコン側のスマートフォンからクロームキャストスト側に動画のURLを渡す事を意味します。そのURLを使って改めて動画を途中から引っ張る訳ですね。)送信側デバイスのアプリ・ボタンを押せばURLが渡されます。(例外はSilverlight and Quicktime videoが視聴できない点)

 

またスタート、ストップや巻き戻し、音量の調節などの操作信号は送信側・コントロール用のデバイス(アンドロイドと iOS devices Macs and PCsChrome OS-based Chromebook Pixel)から来ます。結果としてミラーリングが可能となります。またネットフリックスなどのしおり機能にも対応している為、途中までスマートフォンで視聴し、続きをスマートテレビ=クロームキャストで見ることも出来ます。(これはアプリが決定する領域です)

 

何れにしても受け側のクロームキャストがWebアプリですから、送り側はネイテイブアプリでもブラウザーのWebアプリでも構わない為、アップルTVのエアープレイを上回るオープン性が確保できると言う訳です。

 

この仕組みはグーグルテレビやその他のスマートテレビ(一説にはサムスン電子)にも搭載されるだろうと述べられています。

 

これで二画面の連動と言う点からはグーグルはアップルのエアープレイやマイクロソフトのスマートグラスに追いつきました。ステイック型のスマートテレビではロクが有名ですが、二画面操作はロクにはありません。

 

弱点はiTunes mediaのように一旦ダウンロードされて視聴されている場合には、その続きが視聴できない点でしょう。また米国地上波とグーグルの話し合いがどの程度まで進んでいるのかも気がかりです。(グーグルテレビの場合には、地上波にテレビ用のクロームブラウザーからのアクセスを拒否されました)

 

また各種の第三者アプリはSDKにより開発されます。

 

<アンドロイドOSとクロームの組み合わせは勝利の方程式か?>

 クロームキャストはクロームOSを活用している為、グーグルテレビではアンドロイドOSの上にクロームブラウザーを搭載して対処します。そうすれば上記のようなグーグルキャストは可能になります。

 

クロームキャストは明らかに次世代グーグルテレビからのアップルテレビのエアープレイに対する回答です。後はゲームとスマートテレビの操作性の勝負ですね。

 

 

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