スマート革命と選挙、日本でも拡大するか、投票の「認証ショット」による買い物割引!!
<序文>
2013年7月18日付けの日経新聞朝刊の社会面ですが、各地の商店街や飲食店で「投票した人への割引制度」が広がっています。
横浜ではお弁当屋さんが無料のゆで卵をつけたり大盛りサービスをするんだそうです。この選挙割引きには35歳以下の若者が対象で、74店が参加し、7月21日から8月4日までの二週間、投票に行った証拠写真を見せれば割引きが受けられます。青森の三沢市商工会の場合には投票所に訪れた有権者に、加盟店で使えるサービス券を配る「選挙セール」を行うそうです。
証拠写真の方式はお隣の韓国では「認証ショット」と呼ばれており、2012年の大統領選挙では大流行したそうです。
スマートフォンを持って「ながらの選挙」時代 、投票の「認証ショット」は新手のO2Oとして国内普及するのでしょうか?
スマートフォンや(将来は)スマートウオッチを持ちながら何処に行って何かの行為をし、その証拠を示して又何かをすると言うまるでスタンプラリーのような新たなライフスタイルが登場してきました。
★★ 三沢市商工会が参院選で「選挙セール」(2013/06/14 09:06)
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韓国大統領選挙の認証ショット カップルで映っています。
<出所:http://m.diodeo.jp/m_jp_view.php?ma_num=3125>
<選挙セールは10年前から開始>
国内でも選挙セールは10年前から東京など各地で試みられてきましたが、当時は選挙管理委員会が良い顔をせず、あまり普及しませんでした。
しかし時代がスマートフォンやタブレットに移行し、またインターネット選挙が解禁となる中、選挙管理員会の対応も積極姿勢に転じたそうです。
この新手のセールはO2Oの動きと連動して選挙以外にも普及しそうです。
例えば大相撲の千秋楽観戦「カップル認証ショット」があればお二人様に両国の商店街で割引が受けられるとか、色々ありそうです。
<韓国の認証ショット>
韓国では若者の投票率の低さ(2007年大統領選挙では全体の投票率63%、20代は28.1%)に業を煮やしたセレブらがソウルの市長選挙あたりから「私たちは選挙に行ったよ」と認証ショットをカカオトークやカカオストーリー(一種の写真のインスタグラムの韓国版)更にツイッターで公開を始めました。これが起爆剤となってカカオでは認証ショットが流行し、2012年の大統領選挙の投票率は全体が75.8%、20代が65.2%に跳ね上がったそうです。
投票所の前で選挙に来たという証拠写真を撮りそれを提示すれば「焼肉屋」などが半額のサービスを実施しました。これはLINEの割引券のスマートフォン提示と本質的に一緒です。
確かに選挙は国の将来を決める一種のお祭りであり、皆で祝祭感覚で盛り上げるのは正しいですね。
一方米国ではタクシーアプリのアバーなどが無料のブラックセダンを用意したり、ライバル企業がレンタカーの半額利用をサービスするなど投票所に行く前のプロセスで勝負しています。
<認証ショットや写真のメッセージアプリが作る新たなライフスタイル>
認証ショットは投票に行ったよと友達に呼び掛けると共に公開型の写真メッセージアプリ(例えばインスタグラムやVine)などで呼び掛けるのに適しています。ミクシィやフェースブックでも良いのかもしれませんがリアルタイム性は新しいメッセージアプリの方が優れています。
それにしても認証ショットと言う新しいライフスタイルはマーケティング関係者からも今後、注目を集めると思われます。