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テレビのデジタル化がドライビングフォースとなり、全ての情報メディアが一旦、収縮する時代の羅針盤

スマート革命とソーシャル、米国の投資家層がフェースブックの未来を本気で心配する訳

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<序文>

 フェースブックは2013年第一四半期には広告売り上げ12.5億ドルの内、30%をスマートデバイスから稼ぎ出し、2013年には前年比32%増の67億ドルの売り上げを上げると予測されています。前の年にモバイルの広告売り上げがゼロだったことを考慮すればフェースブックは大健闘です。

 

しかし株価はIPO時の高値38ドルよりも5月14日には29%も低い水準であり、同時期に公開された124の銘柄の中でワースト5に入る状況だと言われています。またEMarketer2015年の株価予測を更に11.5%下がるとしています。

 

米国の投資家層はフェースブックの先行きに茫洋たる不安を抱えているようです。

「フェースブックに未来はあるのか・・」と本気で心配しています。

 

一体何が彼らを不安にさせ、株を売らせるのでしょうか?

 

 

★★ Facebook Struggles to Satisfy Investors About Mobile Earnings

 

 'Facebook fatigue' stirs investor concern

 

<出所:ビジネスウイーク>

<広告を嫌うモバイル参加者、広告の副作用を恐れる投資家>

 米国の投資家層はWhtasapp、スナップチャット、Viber、インスタグラム、タンゴなどの経験からスマートデバイスは広告を収益の柱にしておらず、スマートデバイスの参加者は広告を嫌うと言う事をよく理解しています。

 

一方若者は諸々のフェースブック疲れから非常にシンプルでカジュアルな単品サービスのWhtasapp、スナップチャットなどに参加しています。フェースブック疲れが激しくなく、それを助長する広告の無い新世界に亡命しています。日本のLINEもプライベートメッセージには一切広告は入れていません。

グーグルの検索サービスと異なり、ソーシャルメディアは感情の要素が強く、その為「フェースブック疲れのような中毒症状と共に巣移りの儀式のような集団での飽き」が訪れます。グーグルで出て来る広告に何も感じなくてもソーシャルなやり取りに過度な広告が出ると嫌気がさす訳です。

 

ソーシャルメデアにおける広告への飽き、感情的な嫌気は、スマートデバイスへのシフトの時点で表面化しています。

 

 従って投資家はフェースブックが「モバイル広告でかせぐほど、益々フェースブックから若者が離れる」と言う緊張関係、一種の矛盾に気がついています。

フェースブックのモバイル広告には明らかに副作用があります。

 

 だから2013年の第一四半期「広告売り上げの30%をモバイルでかせいだ」とフェースブックが自慢しても株価はあがりません。広告の副作用に気がついた投資家が株を買わないからです。

 

<ソーシャルゲームで稼げ!!、ソーシャルコマースで稼げ!!>

 では投資家はフェースブックに何を期待しているのでしょうか?既にSNS疲れが表面化し、若者は離れ始めています。また先進国の市場は既に飽和状態にあります。またスマート革命の進展により、多様なサービスを持つひとつの大きなサービスからいくつかの小さな専門サービスのアプリ連合へとサービスの形、個人コンピューティングの形は変わり始めています。(パソコン+ブラウザーからスマートデバイスへの移行)

 

 そこで投資家は広告ではなく「ソーシャルゲームで稼げ!!」、「ソーシャルコマースで稼げ!!」と無理難題をフェースブックに求め始めています。

 

しかし投資家自身、ソーシャルコマースが簡単ではなく、ソーシャルゲームもモバイルゲームに食われていることを知っています。

 

そうなれば投資家の眼には「フェースブックには未来が無い」と写ります。今すぐフェースブックが崩壊するわけでは無いにしても、スマートデバイス時代への移行の苦悩は続きます。

 

これが米国におけるフェースブック危機説のシナリオの概要です。

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