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テレビのデジタル化がドライビングフォースとなり、全ての情報メディアが一旦、収縮する時代の羅針盤

スマート革命と経営、WWDC2013で発表されたクック哲学「Designed by Apple in California」でアップルは復活するか!!?

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<序文>

 アップルの故スティーブ・ジョブズ氏が哲学「Think different」をテレビCMに仕立てて流したのは1997年でした。時代が変わって経営者(CEO)がクック氏に代わりました。そしてクック氏がWWDC2013で初めて公開したテレビCMがDesigned by Apple in California」でした。WWDC2013ではアップルの新しいミッションステートメントとして流れました。

 

WWDC2013のアップルの発表に関しては「何もない平凡だった!!」という意見が多いですが、よく見るとクック哲学「Designed by Apple in California」が裏にあり、全てが良く纏まっています。

 

アップルは故ジョブズ氏からクック氏への引継ぎ、賢者(ジョブズ氏)の弟子と絶賛されたスコット・フォーストール氏のクック氏による解任(地図問題)、IPhone5などの販売不調、株価の下げと創造性喪失批判を受けて迎えたWWDC2013でした。しかしどうやら移行期=調整期は終わり、これから秋の新製品発表に向けて、攻めに備えるようです。

hink different
アップルコンピュータの広告

<出所:アップル>

 

Mavericks (Half Moon Bay) マックOSXの新名称はウインドサーフィンの名所

 

fboulaire's photo of Mavericks (Half Moon Bay)
 
 
   

  Mavericks (Half Moon Bay)

 

 

Designed by Apple in California (CM動画)

 

Designed by Apple in California (動画その2)

★★ アップルがWWDC 2013で伝えた「本当に大事なこと」

 

OSXの名称変更もエアードロップもクック哲学>

 WWDC2013で筆者がおやと思ったマックのOSXの名称変更(ねこ科の名称をはずしてマベリックというカリフォルニアの波乗りビーチの名称を採用)は、明らかにクック哲学「Designed by Apple in California」の具体的な表現だと考えられます。

上の二本のCMを見ればその意図がよくわかります。

「カリフォルニアで生まれたアップル、本質だけを追いかけて製品とサービスを開発しよう」と言うメッセージですね。

 

次にエアードロップですが「本質を追いかければNFCのような余計なチップは不要だ」と言う結論に達したのでしょう。

 

こう考えればWWDC2013での発表の裏には明確なクック哲学があることが判ります。このクック哲学を持ってアップルはIWatachやアップルTV(ITV)を出してくる体制を整えたというメッセージが伝えられました。

 

ジョブズ氏の「Think different」=「物事の本質を見極めよ」を背景としたクック哲学「Designed by Apple in California」は一言で言えば「和の哲学」だと思われます。製品開発の人でないクック氏、後継者を引き受けてからフォーストール氏を切るなどクック氏の苦悩のあとがよくわかります。「俺は製品の人間ではない」「しかし君たちを束ねることはできる」「このカリフォルニアで本質だけを追求した製品とサービスを一緒に作ろう」と社員や開発者、投資家、そして生活者=消費者に呼びかけている訳ですね。

 

流石はアップルの経営者だけあってよく考えています。(ところでCMはどこの広告代理店が作ったんだろう)

 

 

 

 

 

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