スマート革命下の3D&バーチャルリアリティ展の特長は、ジェスチャー操作、3Dプリンターそしてバーチャルリアリティ・クラウド
<序文>
東京ビッグサイトの3D&バーチャルリアリティ展(2013年6月19日―21日)を覗いてみました。従来は、黒い衣装に多数の情報発信センサーをまとったモーションキャプチャーのデモやHUD(ヘッドアップディスプレイ)による仮想現実体験が主体でした。しかし今年の三つの特長は、ジェスチャー操作、3Dプリンターによる試作、バーチャルリアリティ・クラウドの実演でした。
スマート革命はポストPC時代と呼ばれ、消費財(消費者インターネット)領域を中心に動いていますが、一歩遅れて産業領域にも入り始めています。
モノのインターネット(スマート革命)の時代が次第に現実化し始めている感を強く持ちました。
<ジェスチャー操作が有効な仮想試着>
オフィスの大型画面やサイネージの操作は完全に「ジェスチャー操作」の方向です。多くはマイクロソフトのキネクトの応用ですが、今後はリープモーションなどの他の技術も出て来ると思われます。
ある展示ではドレスの仮想試着が「ジェスチャー操作」を使って行われていました。手を動かして試着用のドレスを選ぶと体にフィットしたドレスが現れます。そして前後左右に移動したり、体を曲げたりよじってもドレスが体に密着したまま動きます。3次元データのスカート等も体の動きに追従して自然に揺れるのには驚きました。他のドレスを選ぶのも手を動かすだけで出来ます。
昔からメガネやジーンズの仮想試着はありましたが、ジェスチャー操作と一体化すれば更に実用的になった気がします。
ジェスチャー操作により「(スマートな)デバイスがより人に近くなる」=操作に愛着が湧く訳ですね、
★ バーチャルファッション(Virtual Fashion 3D)
(株)ネクストシステムのデモ
<CADの試作品を作る3Dプリンター>
CADのデモはすっかり3Dプリンターと一体化した感があります。CADでどんどんデザインして、詩作品を3Dプリンターで出力するデモが多かったです。
仮想のデザインが即、現実の試作品になります。
<シミュレーションはバーチャルリアリティ・クラウドへ>
ドライビングシミュレーターなどのデモが行われていましたが、店舗開発や自動車走行などのデモは、バーチャルリアリティ・クラウドの方向です。確かにゲームがクラウドゲームに向かっているのと同じで、企業のシミュレーションもクラウドゲーム化(バーチャルリアリティ・クラウド化)すれば、出先のスマートフォンやタブレットなどでも確認する事が出来ます。基本的に動画をサーバー側で作って個々の端末に流す方式です。
一方端末側にはスクリプトと言う機能があり、一定の操作を実施することができます。これもソニーのPS4やマイクロソフトのXboxOneのクラウドゲームと同じような原理ですね。
何時でもどこでも多様なスマートデバイスで操作が出来る訳ですね。これにジェスチャー操作も加えることが出来るそうです。
フォーラム8さんのデモは面白かったです。
▲チームワークコンピューティング(イメージ) | ▲ドライバのパラメータ設定(イメージ) | |
<出所:http://vrcon.forum8.jp>
<次はM2Mか?>
そういえばゲームの世界で当たり前になり始めている二画面対応(一種のM2M)は出店に無かったような気がします。来年に期待です。
バーチャルファッション3D
<出所:http://www.next-system.com/virtualfashion.html>