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テレビのデジタル化がドライビングフォースとなり、全ての情報メディアが一旦、収縮する時代の羅針盤

スマート革命と人間関係の表現GoogleIO2013でのグーグル+とハングアウトによるメッセージングサービスのサークル統合は見事!!

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<序文>

 スマート革命が進展する中、米国Whatsappやタンゴ、中国WechatやカナダKik、日韓連合のLINE、韓国のカカオトークと言ったスマートフォン上でメッセージサービスアプリが台頭し、コミュニケーション領域でショートメッセージサービスと電話サービスを置き換え始め、更にソーシャルメディア領域ではフェースブックなどを脅かし始めています。そうなればグーグル+も例外ではありません。

 

それに対するグーグルの答えがグーグル+とハングアウトによるメッセージングサービスの統合でした。GoogleIO2013で発表されています。(昨日からサービス開始です)

 

発表されたのはサークルを上手く活用し、「プライベートなコミュニケーションと一定オープンなソーシャルメディアを統合した見事な仕組み」です。対象はアンドロイドOSとIOS、更にクロームブラウザーだそうですが、惚れ惚れするほど凄いですね、

 

アジアのソーシャルメデイア業者と米国ソーシャルメディア業者の明らかな差は、米国勢は仕組みの技術論理解だけでは無く「進化心理学や進化人類学などの社会系の理論を駆使」して攻めて来る点です。

 

この点日本のミクシィなどの各社は明らかに見劣りがします。

 

グーグル+におけるサークルの設計者は現在、フェースブックで働いていますが、GoogleIO2013を見ていると社会理論に基づく凄い仕組みを作り上げたとつくづく思います。

 

 

★★ Google Hangouts launches as a standalone app

 

★★Google unveils Hangouts: a unified messaging system for Android, iOS, and Chrome

 

★★Hands on with Hangouts, Google’s new text and video chat architecture

Hangouts: Conversations that last, with the people you love (YouTube動画)

 


   
      



<出所:http://arstechnica.com>

 

<無料電話中心のアプローチと考えればよい>

 メッセージングサービスアプリへのアプローチは北米では三つのやり方があります。まずWhtasappに代表される文字メッセージ中心のアプローチ、二つ目はタンゴやバイバーに代表される無料電話発のアプローチ、そしてPathに代表されるソーシャルメディアからのアプローチです。この三つが統合され一つに収束する方向です。

 

グーグルのアプローチは既存のサービスの統合型ですが、ハングアウトを中心に置いた点を考えれば無料電話中心型に位置付けられるのかもしれません。(各セッションで10人までの同時ビデオ電話が出来ます)

 

明らかにWhtasappやバイパー、タンゴなどだけでは無く、アップルのフェースタイムやiメッセージを意識しています。

 

<惚れ惚れするほど見事な統合>

 グーグルがGoogleIO2013において発表すると言われていたメッセージングサービスBabelは噂通り、やはりハングアウトとして登場しました。これは「Google+ video Hangouts Google+ Messenger chat application更に Gmail-connected Google Talk platform」をハングアウトを核として統合したものです。独立したアプリがアップルとアンドロイド系のスマートデバイス上に登場です。(クロームブラウザーでも対応)もうひとつの鍵はサークルの仕組みです。

 

ソーシャルの基本であるグーグル+とコミュニケーション領域のGmailとメッセージングアプリを「ハングアウトは無料のビデオ電話の核」と位置付けることにより統合しました。ショートメッセージの統合は今後実施されるそうです。(グーグルボイスも同様に統合予定)

 

文字チャットはアーカイブされ(クラウド上に保存され)、ハングアウトなどで提示した本人と友達の写真はそれぞれ自動的にグーグル+でアルバム化されます。そして関連する全てのスマートデバイス上で自動同期されます。LINE型のスタンプが無いのが残念ですが、後から付け加えられるのでしょう。

 

サークルを活用した惚れ惚れするほど見事な統合です。

 

スマートフォンやクロームブラウザーでのメッセージによる会話中(コミュニケーション中)に「やっぱ顔見て話そうよ」となったらさっとハングアウトのビデオ会話に切り替える訳ですね。(グーグルさん、やはりアバターの仮想世界も入れて下さいよ)

 

<コミュニケーションとソーシャルメディアを統合するサークルの構造>

 色々な記事が見事なアーキテクチャーと絶賛していますが、サークルが何故素晴らしいのでしょうか?

 

グーグルが長年の失敗の蓄積の上に作り上げたグーグル+のサークルは、人間関係の表現が秀逸な事で知られています。自分との会話=グーグルドライブなどへの写真の保存、二人だけの会話=メッセージングと呼ばれるコミュニケーション、様々なグループチャットやグループへの投稿、フォロアーを含む全員への投稿やメッセージ、放送の実施など個人領域、コミュニケーション領域、ソーシャルメディア領域全般に渡って見事に表現されます。サークルは非常に普遍的な人間関係の表現法ですね。

 

だから技術的なプラットフォームがパソコンのブラウザーだろうとスマートデバイスのアプリだろうとビクともしないと言う訳です。このサークルとハングアウトを中心に多様なコミュニケーションや社交(ソーシャルメデイア活用)が実施できる訳ですね。

 

 

重要な点はサークルが「進化心理学や進化人類学などの社会系の理論を駆使」して設計された構造になっている点でしょう。

 

GMAILやグーグル+、ハングアウト、メッセージサービス、パーソナルクラウドとしての写真のロッカーサービスなどを独立したモジュールとしてサークルを核に組み合わせる発想ですね。

 

<ハードウエア中心からサービス支配へ>

 GoogleIO2013の特長は、一言で申し上げれば「ハードウエア中心からサービス支配へ」でしょう。2010年ごろはアンドロイドOS=プラットフォーム中心、2012年はハードウエア中心、そして2013年はサービス支配論理へと移行しています。確かにインターネット上のサービスと言う点からは、地図の問題に象徴されるようにグーグルの輝きは「アップルを古臭いハードウエアの会社=モノ支配論理の企業」のイメージを貼りつける動きになり始めています。

 

GoogleIO2013では、スタートレックの時空の歪み(リアリティのデイストーション・フィールド)を表現するのはグーグルだと言った宣言をしているように見えてしまいます。

 

さて6月のWWDCにおけるアップルの反撃が楽しみです。



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