スマート革命とメッセンジャー、ノキアのASHAはWhatsappフォンかそれともLINEフォンなのか!!?
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<序文>
2013年第一四半期のパソコンの出荷が14%近く下がると言うスマート革命の進展の中でサービス各社が自社のプライベートブラント機器を出し、機器からサービスを含めて参加者を囲い込む動きが活発です。
ソーシャルの世界もその例外ではありません。フェースブックがHTCからフェースブックフォン(待ち受け画面アプリ用にアンドロイドを改造)を出しました。一方パソコン時代のソーシャルメディアを食い始めたスマートフォン専用のメッセンジャーサービスにも、フェースブックに負けじとハードウエアからサービスへと顧客を垂直統合で囲い込む動きが出てきています。
ノキアのASHAと呼ばれるスマートフォンは、参加者数が3億人を誇る世界一のメッセンジャーサービスであるhatsappと日韓連合で攻めるLINEの両方に対応しています。Whatsappの場合にはASHAにWhatsappボタンが付いています。一方LINEもノキアのASHAと手を組んでスペインで成功したと有頂天です。
ノキアのASHAはWhatsappフォンかそれともLINEフォンなのでしょうか?
★★ LINE for Nokia 'Asha' Device Scheduled to be released in March 2013!
★★ Nokia Asha 210 packs Qwerty keyboard, WhatsApp button
★★LINEとNokiaが業務提携 ― 低価格モデル「Asha」にLINEをプリインストール
Whatsappのボタンを組み込んだノキアのASHA210
<Asha 210のWhatsappボタンはHTCのチャチャ、サルサにそっくり>
嘗てフェースブックが台湾のHTCと検討し、出したのがサルサやチャチャと呼ばれるフェースブックボタンを持ったスマートフォン(初代のフェースブックフォン)でした。プラットフォームのOSにはアンドロイドが採用されていました。この時はAT&Tなどから出ましたが、ほとんど売れないでお蔵入りになった経緯があります。
さてノキアの発展途上国向けのブランドにAsha があります。今後五年間にワイアレスネットワークの発展の中でインターネットに参加する約20億人を見据えて70ドル程度から将来は30ドル程度の安い独自OSのスマートフォン(WINDOWSフォンでは無い)を出す為のノキアの戦略的な製品がAshaです。Asha210には嘗てのチャチャやサルサそっくりなWhatsappボタンが搭載されています。一方ノキアは先進国向けにはフェースブックメッセンジャーやツイッターのアプリを搭載して攻める戦略と言われています。
Asha 210のWhatsappボタンは、発展途上国向けの戦略商品ですね。
引用
The Asha 210 goes on sale in spring, for around $72 (£50).
引用終わり
<LINEアプリの搭載も発展途上国向け>
上記に引用した記事によれば、ノキアは多くのAshaのモデルにLINEアプリを搭載します。2013年2月のスペインのバルセロナにおけるMWCにおいてLINEはノキアと提携を発表しています。LINEがスペインで参加者数が1千万人を超え、成功したり理由の一つにはノキアとの提携があったと言われています。
2013年3月から出たLINEアプリの搭載のAshaのモデルも発展途上国向けと言われています。そしてアプリには4種類のスタンプ(Moon, Cony, brown and James)が組み込まれて付いてきます。対象国は豪州やニュージーランドが含まれている為、必ずしも発展途上国対象だけとは言えませんが、LINEブログによれば中国、マレーシア、インドネシア、タイ、ベトナム、台湾、香港、シンガポールなど中国のWechatや韓国のカカオトークと競り合ってる地域が対象です。(China, Malaysia, Indonesia, Thai, Vietnam, the Philippines, Cambodia, Taiwan, Hong Kong, Singapore, New Zealand and Australia.)その後は中南米、中東、アフリカ等の新規市場を狙います。
<先進国はどうするのか?>
WhatsappとLINEなどアジア系3社は戦略的アプローチが対象的であり、「メッセンジャーサービスのプラットフォーム企業化は実施しない」「年間1ドルの有料サービスで稼ぐ」と言う比較的地味なインターネットベンチャーを地で行く Whatsappとテレビコマーシャルをバンバン打って、ビジネス活用を促進するLINEなどアジア系3社の戦略は全く違います。アジア系3社は物量作戦を重視しています。
発展途上国向けのアプリ内包戦略やメッセンジャーボタンフォン戦略は当然、Wechatやカカオトークも打ち出してきます。そして問題は WhatsappやKik更に一千万人を超えたPathなどが押さえる北米と欧州の市場での対応でしょう。またアンドロイドメーカーやIosの動きも見逃せません。
果たしてハードウエアメーカーとの提携により、実質WhatsappフォンやLINEフォンを目指す動きは広がるのでしょうか?
初代フェースブックフォンのHTCのサルサ、チャチャ
<出所:ギガオム>
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