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テレビのデジタル化がドライビングフォースとなり、全ての情報メディアが一旦、収縮する時代の羅針盤

スマート革命とWeb対応、FireFoxOS、韓国LGがHPから買収したWebOSなどのHTML5重点戦略は成功するか!!?

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<序文>

 スペインはバルセロナでモバイルワールド・コングレスが開催される最中、新たに発表されたFireFoxOSがテレフォニカなど多くの通信キャリアの支持を集めています。(発展途上国のキャリアーが多いですが、先進国のキャリアーの支持もあります)韓国のLG電子や日本のソニーもFireFoxOS版のスマートフォンを作るようです。日本のKDDIも1-2年内の採用を明言しています。

 

一方サムスンに次デジタルテレビで世界二位の韓国LG電子は、HPからWebOSを買収してスマートテレビに活用すると発表しています。

 

FireFoxOSWebOSもインターネットとの一体化を強く意識したHTML5に重点を置くOSです。

 

アンドロイドOSとIosが二大勢力を築き上げた中、完全オプンソース且つHTML5ベースのアプローチは成功するのでしょうか?

 

★★世界18の通信キャリアからFirefox OS搭載スマホが提供される見通しとなった

 

★★Firefox OSの展開拡大、KDDIも取り組み

★★KDDIも来年製品化 期待高まる「第3のOS」

 

★★(速報)ソニー、Firefox OS開発の初期参入に名乗り ―2014年に発売

 

★★ LG acquires webOS source code and patents from HP, will live on in new smart TVs

 

★★LGがWebOSをHPから買収! 今後はスマートTVのOSに。

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<出所:タンブラrurounikz氏のブログ>

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<引用元:http://www.openwebosproject.org/>

FireFoxOSは発展途上国版に勝機あり>

 各種のブログにある通り、先進国の市場では既にアンドロイドOSのサムスン電子とiOSのアップルの勝ちが明確であり、この二社が市場と収益を分け合っています。また既にネイティブアプリの世界では、勝負がついた感が有ります。一方スマートフォンの市場は発展途上国に広がっており、そこでは100ドル以下の安いスマートフォンが所望されています。

 

Windows8フォンにしてもブラックベリー10にしても基本は既に勝負がついた感のあるアンドロイドやIOSと同じ流れです。一方Firefox OSスマートフォンはアプローチ法が異なる為、魅力があると言う訳です。実際、韓国LG電子などはWindows8フォンはパスして出していません。

 

そうなればサムスンやアップルに対抗できない負け組企業や新興企業は、発想の違う、また処理をクラウド上で行う安いFirefox OSスマートフォンにトライする意味があると思われます。市場の成熟した先進国では、ネイテイブアプリ中心の勢力に対して全く別のアプローチで対抗し、発展途上国では安い値段のアプローチで対抗する訳です。筆者は一定の勝機は発展途上国の方にはあるかもしれないと思っています。

また通信キャリアは多様性や競争環境を望みますから支持は当然ですね。それに一種類くらいFirefox OSスマートフォンを出しても通信キャリア自身には全くリスクはありません。基本のリスクは原則、メーカー側にあります。

 

一方日本のNTTドコモや韓国サムスン電子は「HTML5が主、ネイティブアプリが従」のリナックスの流れをくむタイゼンOS版のスマートフォンを出す動きです。これもWeb重視戦略です。

WebOSと韓国LG電子のスマートテレビ戦略>

 一方HPからWebOSを買収した韓国LG電子の戦略は明確です。スマートフォンとタブレットには使用せず、スマートテレビとスマート家電に使います。スマートテレビに関してはLG電子は、自社独自OSのアプローチとグーグルTVのアプローチ、更にオランダのフィリップスと共にSmart TV Allianceを主導し、HTML5アプローチなどを併用して来ました。

 

今回のWebOSの買収は自社スマートテレビの強化とアクティブ・ビデオ・ネットワークスなどのクラウドTVが広がる中、それへの対応強化と考える事が出来ます。アクティブ・ビデオのクラウドTVアプローチは、従来のHTML5かネイティブアプリかと言ったクライアント端末側の不毛な論争を超えて基本の処理を全てクラウド側で行うアプローチです。スマートテレビ側には基本入り口と出口の役割を持つHTML5対応ブラウザーだけを置けばよい訳ですね。

このクラウドTVアプローチは既に米国のタイムワーナーやケーブルビジョン、コムキャストなどが採用しており(コムキャストは試験採用)、欧州にも飛び火して有料CATVの中では主流になり始めています。

 

そしてソーシャル対応アプリなどテレビ画面(第一画面)に向いていないとされ始めているサービスに関しては、韓国LG電子はスマートフォンやタブレットなどの第二画面に任せる戦略のようです。ネイティブアプリを第二画面に任せ、スマートテレビは企業論理(HTML5)で動くクラウドTVの流れによる動画に徹すると言うのはとっても賢い戦略です。

 

ネイティブアプリはプロシューマーを中心とした動き、一方HTML5は大手の企業論理で動いていますから、両者は補完関係と見る戦略です。

 

しかし一見複雑ですが良く見るととってもシンプルな流れですね。

 

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