スマート革命とスマートシティ、省エネ、環境配慮、創造の経済がミックスしたスマートシティ、アンダーソン氏のMAKERSにも影響を与えている!!
<序文>
スマートグリッドやスマートシティ、スマートミュニティと呼ばれる省エネ、環境配慮など「社会貢献視点」の為のスマートデバイスと関連クラウドサービスの新しい活用法が注目されています。その基本はスマート革命にある「一人一台のパソコン時代」から脱却して一人七台のスマート機器を使い分けるポストPC時代への移行である点は全く同じです。モノのインターネットの時代ですね。
但し、スマートシティと言うと単なるスマートデバイスとその上に根と茎が生えた豊かな「サービスの森」だけではなく、それを活用する生活者全てが豊かな自己表現を行う創造の経済の要素も重要になります。スマートシティの創造面の基礎理論を作り上げた社会経済学者のリチャード・フロリダ氏らの創造の経済学派は、再選されたオバマ政権の考え方にも大きな影響を与えています。
アルビン・トフラー氏の著書「第三の波」の中で提唱されているプロシューマー(生産型消費者)の考え方が創造の経済の中で復活し、それがクリス・アンダーソン氏の著書「MAKERS―21世紀の産業革命が始まる」の後ろにあります。
経済の視点からはスマートシティのICT関連で二ケタ成長が続くと報じられています。
★★ スマートシティ関連IT市場は2桁成長が続く――IDC予測
★★ クリエイティブ・クラスの世紀 [単行本]
★★ MAKERS―21世紀の産業革命が始まる [単行本]
<出所:アマゾン>
<スマートシティは多様性と自己表現>
2012年の大統領選挙でも少しだけ語っていましたが、オバマ政権は創造の経済学派であり、組織の内外の多様性とアメリカ人の自己表現による発明の才能の開花を国の経済を反映させる柱と考えています。創造の経済論では、その中心は世界中から優れたタレントを惹きつけ、そこに住む人々の才能を開花させる雰囲気を持った都市にあります。それがスマートシティです。スマート革命がもたらす「モノのインターネット」はスマートシティの為のコミュニケ―ション・インフラと言うことになります。
野球のダルビッシュ投手が米国に惹かれて行くのも、創造の経済論で説明されています。
多様性の典型的な事例はシリコンバレーに住む人々が中心になって開発したアップルやグーグルの70万本のアプリでしょう。その背景には「第三の波」の中で提唱されているプロシューマー(生産型消費者)の考え方があります。そして創造の経済の発想がプロシューマーへの衝動を後押ししています。
<MAKERSに見る創造の経済>
アンダーソン氏の著書「MAKERS」の言う21世紀の産業革命と言う発想は明らかに創造の経済からの借り物です。
「MAKERS」は3Dプリンターによる起業などがテーマになっていますが、クラウドサービスとスマート革命の進展の中で個人の起業=自己表現による創造性の発揮が楽になる時代が来たと述べています。(初期投資と言う参入障壁が下がった。)プロシューマー理論と創造の経済の理論がスマート革命のインフラの下、大量生産・大量消費の規律型人材をノマッド型のプロシューマーに変え始めました。