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テレビのデジタル化がドライビングフォースとなり、全ての情報メディアが一旦、収縮する時代の羅針盤

プロプライエタリー・アンドロイドOS(独自OS)の時代が来るのか!!?

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<要旨>

 グーグルとオラクルのアンドロイドOSを巡るパテント裁判などでアンドロイドOSの今後や収益をグーグルがどのように考えているのか色々明らかになり始めています。また2011年8月のグーグルによるモトローラ・モビリティ買収発表後、アンドロイドOSに関する色々な予測や動きが出始めています。

大きな流れはプロプライエタリー・アンドロドOS(独自OS)の時代の到来を指し示していると考えられます。判り易く申し上げればグーグルのアンドロイドOSと言うオープンソースが振りまいた「インターネットのオープン幻想」が崩壊し、大きくインターネットが閉鎖世界になって行く動きと考えられます。

 

★★ グーグルのスライドpresentation given on July 12, 2010 by Andy Rubin

Google's slides on Android quarterly report in the Oracle patent case

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<出所:ビジネスインサイダー>

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<出所:ビジネスインサイダー> 

 

<アンドロイドが稼いでない訳>

 グーグルとオラクルの裁判の中でオラクルの弁護士は「パテント違反のアンドロイドOSを活用してグーグルは大儲けした。」「だからパテントに関わる分け前をよこせ。」と言ったトーンの主張をしているようです。

それに対してグーグルはCEOのラリー・ページ氏もアンドロイド責任者のアンディ・ルビン氏も「アンドロイドはグーグルにとって決定的に重要と言う訳ではない。」と主張し「アンドロイドは暗に稼いでいない。」と主張していました。だからオラクルの「分け前を支払え。」と言う主張は飲めないと言う事なんでしょう。

 

その結果、裁判の進行の中でアンドロイドが如何に稼いで無いかがグーグルの内部文書の公開により明らかになり始めています。

 

 まずアンドロイドOSに関するグーグルの売り上げは予想以上に少ないことが判明しました。 2009 年と2010年にはグーグル内の売り上げ予算を大幅に下回っています。理由は Nexus phone を自社ブランドで生産してもらったグーグルは、それを顧客に直接ネット販売する DTC (direct to consumer?) と呼ばれる手法を採用し、アンドロイドの投資コストを回収しようとしました。しかしそれは見事に失敗しました。

 その結果、グーグルはアップルと異なり、スマートフォン関連の投資を殆ど回収できていません。マイクロ取引の立ち上がりは遅いし、広告もこれからです。

 その結果、グーグルはNexus Oneの販売失敗で約4.5億ドルの売り上げ予想減と約0.75億ドルの収益予想減に直面しました。

その後もグーグルはグーグルミュージックの不調などによりアンドロイドOS関係のビジネスでは殆ど稼いでいません。この点アップルとは好対照です。

 

グーグルの2012年の第一四半期の決算でもこの点を投資家に「ポストパソコン時代に対応していない古典的グーグルの収益構造」と揶揄され、批判されています。

 

<アンドロイドOSで如何に稼ぐか>

 ではポストパソコン時代に如何に稼ぐのでしょうか。得意なスマート機器広告の立ち上がりは少し時間がかかりそうです。一方アプリ、電子書籍、音楽などのマイクロ取引では、グーグルは総じて稼いでおらず負け犬的な見方をされています。

 

 そこで注目されているのが買収したモトローラ・モビリティを活用したアップル類似のスマート機器の製造販売だと言う見方が出ています。グーグルはNexus Oneを超えたグーグル自身のihoneiPadに相当するスマート機器が欲しいと言う訳ですね。

 その結果、一部のアンドロイドメーカーは困惑し、激怒すらしています。

その結果、色々な動きがオープンハンドセットアライアンス(アンドロイドの団体)の中で起こっています。参加企業はグーグルと利害を共にするのか、それとも場合によってはアンドロイドから離れるのかを問われ始めているからです。

 無論、一部はマイクロソフトと組み始めています。

★★SOURCE: Google's Decision To Buy Motorola Was A 'Big F-U' To Its Partners

 

<プロプライエタリー・アンドロイドの時代の始まり>

 アマゾンのキンドルファイアーや書店のバーンズ&ノーブルが開発したヌックはオープンソースのアンドロイドOSを勝手に導入して、自社用に大幅変更を加えた勝手アンドロイドです。よく見ればアンドロイドに似ているこの手のメーカー独自OSはプロプライエタリーアンドロイド(独自アンドロイド)と呼ばれ始めています。

フォレスターリサーチはタブレットに関して、このプロプライエタリーアンドロイドが2016年までに大幅に伸びると予測しています。

 

各メーカーはグーグルがモトローラ・モビリティで自社用のスマート機器を開発して販売されてはたまらないと言う訳ですね。

 大きく各社のグーグル離れが進んでいます。マイクロソフトと仲良くする企業もあれば、グーグルのアンドロイドOSの勝手版を作る動きもあり、まちまちです。

 

そういう中で台湾のHTCによるフェースブックフォンの動きが再度、伝えられています。昔と異なり、現在ならば勝手アンドロイドOSでフェースブックフォンを作ってもHTCはグーグルからとやかく、言われないでしょう。

 ★★ HTC, Facebook jointly developing smartphone, say sources

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 <引用元:テッククランチ、フォレスターリサーチ>

<オープンインターネット幻想の終焉と閉鎖型時代の開始>

 こうしてアンドロイドOSの「ばらばら化」が予想以上に進むとすれば、オープンインターネット派はHTML5の活用に走るでしょう。またインターネット自体はかつての鉄道産業のようにアップルなど個別企業の支配が強まると考えられます。

 

さあどうなるんでしょうか、面白くなってきましたね。

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