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テレビのデジタル化がドライビングフォースとなり、全ての情報メディアが一旦、収縮する時代の羅針盤

東日本大震災が回したソーシャルメディアの歴史の歯車、日本企業による売り上げ連動型義捐金の開始の意味

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<序論>

 東日本大震災は色々な意味でメディアの将来に影響を与えるイベントとなりました。筆者はその中で出てきた売り上げ連動型義捐金と今後のソーシャルメディアの連動に注目しています。

 東日本大震災では約300社が義捐金を供出しました。その中で注目すべきは、売り上げ連動型などマーケティングに連動した新しい動きが出始めている点でしょう。これまで欧米のソーシャルメディアは、社会貢献や社会的規範、社会正義など21世紀における社会変革に影響を与えてきました。2010年に国内において大流行したツイッターマーケティングには見事に「社会貢献の要素」が抜け落ちていました。しかし東日本大震災を契機にヤマトHDやオリエンタルランドなどが売り上げ連動の義捐金を打ち出した結果、わが国のソーシャルメディア・マーケティングにも社会貢献、社会変革の要素やソーシャルビジネス要素が付け加わるような予感がします。(今回の東日本大震災の売り上げ連動義捐金はソーシャルメディアとは直接関係ありませんが、恐らく今後のソーシャルメディアのマーケティングに影響を与えるでしょう。)

日本でも地デジ実施と言うメディアの歴史的転換点に当たっていよいよインターネットが社会変革、社会貢献のツールとして本来の姿を見せる可能性が出てきました。

 

<日本における事例>

 ★ ヤマトホールディングス 11年度宅配便1個につき10円を義援金に、130億円規模

  

 

 ★ 「ほっともっと」1食1円プロジェクト開始のお知らせ  

 

 ★ オリエンタルランドグループ、入園1人につき300円寄付

 

 イオンクレジットが個人向け社債 200億円、一部義援金に

 

  

 

 鉄道ファン必見! 『鉄道むすめ・三陸鉄道アプリ』の売上が義援金に

 

 

 JR北海道、旅行商品の売上高3%を義援金に

 

 

 ★ 企業の義援金広がる 上場300社超に、売り上げ連動多く

 

 

 

<米国のソーシャルメディアは社会変革、社会貢献重視が常識>

メディア論の基本は、「メディアは社会変革に影響を与え、社会変革に資する」と言う点です。ソーシャルメディアに代表されるインターネットがグローバルなメディアの歴史的転換の中で中東などでは政変にまで進むと言う大きな影響が見られます。

またグローバル共和国の首都である米国では、例えば2008年の米国大統領選挙ではフェースブック大統領選挙が戦われ、黒人差別を社会から更に一歩葬り去る黒人大統領が登場しました。フェースブックなどを活用したオバマ陣営は一件5ドルの草の根献金(マイクロ取引)を活用し、社会変革を訴えて当選しました。2010年にアメリカンエクスプレスはYouTubeでライブ放映された歌手アリシア・キースのニューヨーク演奏会のスポンサーとなり、物理的なチケット代金を全て歌手アリシア経由でエイズ財団に寄付しました。

 

またぺプシコーラは2010年のスーパーボウルにおける30秒が一声3億円のテレビコマーシャル料8本分をプールして社会貢献をしているNPOを毎月、インターネット投票で選出し、寄付(マイクロファイナンス)を行いました。既に米国ではソーシャルメディアマーケティングにおける売り上げ貢献型マーケティングは常識になっています。

 

スターバックスのマーケティングなど見ているとフェースブックから物理店舗を訪問する際、一回につき1ドルを寄付するなどのマーケティングが常態化しています。

 

しかし日本のソーシャルメディアマーケティングには社会貢献の要素が欠落しており、それがツイッターのマーケティングをあまり面白みの無い貧困なものにしていました。

 

しかし震災後はこれが大きく変わる可能性が出てきました。

 

<今後への期待>

 メディアの歴史的転換を担うはずのソーシャルメディアのマーケティングは、社会的規範、社会変革などと連動しないと本来の良さが登場しません。何故なら「社会を考え、コミュニティの要素が無いと何のためのソーシャルメディアなのか意味が無い」と考えられるからです。またマスメディアからインターネットへとメディアの主体が変わり、歴史が動き時代には企業にも21世紀に適応する姿勢が求められます。そうでなければ消費者の支持が得られません。これが欧米の企業が社会貢献や社会変革に熱心な理由と考えられています。日本企業も漸くそれに目覚め始めました。問題はソーシャルメディアマーケティングを推進し、それでビジネスをしようとしている人々にその自覚があるかどうかが問われ始める点でしょう。

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