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開発ツールビジネスの再生に格闘。マーケティングの視点で解説

エンバカデロの今に至る開発ツール部門分離の真実 その8

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先日開催された第25回目のデベロッパーキャンプは、DelphiのiOSネイティブ開発対応というニュースもあって、登録参加者数で219名を数えた。では、第1回はどうだったのかというと、80名という記録が残っている。目黒雅叙園2階奥の「華しずか」が会場で、午後のみ1トラックだった。

プログラムは以下のとおり。

ジェネラルセッション
「真に開発者フォーカスの事業体を目指して」

テクノロジープレビュー
「JBuilder次期バージョン "Peloton" プレビュー」
「Borland Developer Studio 2006に搭載されたモデルドリブン開発フレームワーク "ECO" の概要」

テクニカルセッション
「データベースアプリケーション構築技法」Delphi、C++Builderによるメンテナンス性を考慮した開発

講師は、第25回でも講演したマルコム・グローブスほか。最初のジェネラルセッションでは、八重樫さんも挨拶に立った。

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当時は、まだJavaへのフォーカスが強く、Delphi / C++Builderに関して、新しい戦略は打ちだされていなかった。DevCoの現在を伝えるという以外、新しく打ちだされたものはまだなかったというのが正直なところだ。

しかしながら、DevCoの現在を直接お伝えするという機会を持てたことは、大変意義があった。終了時には、「ぜひご意見を」とアンケートの記載を強くお願いしたが、実に8割以上の方がアンケートに回答してくれた。また、「こうした開発者のイベントを継続していきたい」とお伝えしたところ、「ぜひ、協力したい」と声をかけていただいた。実は、現在につながる開発者の皆さんの輪は、ここから始まったのだった。

実際、第1回の開催では、自社スピーカーが、自社製品について語る一方的なものだった。第2回以降、少しずつユーザーの皆さんの開発経験やノウハウを語っていただくように広げていった。実をいうと、これは社内にも通じていて、第1回の開催までは、イベントを行うことで何が起こるのか、あまり強く意識している社員はいなかった。いわゆる販促セミナーではない技術イベントが、何を共鳴させ、どのような効果を生んでいくのかを理解するのは、もっとずっと後だったといえるだろう。ただ、第1回での反響を見て、続けていくことの重要性は感じたに違いない。

象徴的なことに、現在のデベロッパーキャンプでは、いくつものセッションをかけ持ちして大活躍の高橋君も、この時点では、まだ講師を担当していなかった。

第1回終了を待たずして、すぐに第2回のスケジュールを決めた。9月7日、当時オフィスのあった新宿ファーストウエストの会議室全体を借りて、あまりコストをかけないながらも、本格的な2トラックの技術イベントに仕立てようと考えたのだった。

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