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ビジネスの尺度は「お金」。人間関係の尺度は「時間」

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15年前にハーバードビジネススクールのクイン・ミルズ教授のリーダーシップ入門を監訳したのだが、その時に印象に残ったフレーズのひとつ。

**********全体会議の話から**************

昔、昔、まだ貨幣というものがなかったころ。
人々は物々交換をしていました。
リンゴを持っている人が栗が欲しくて、栗を持っている人がリンゴを欲しければ、ビジネスが成立します。リンゴ1個に栗何個を交換するか交渉して、取引します。

しかし、リンゴの持ち主は栗が欲しいのに、栗の持ち主がリンゴを欲しくない場合は困っちゃいますね。もしそこで、栗の持ち主は貝を欲しがっている、とわかれば、リンゴの持ち主は貝の持ち主のところにいって、まずリンゴと貝と交換してから、栗の持ち主のところに貝をもって交渉に行くのでしょうね。

でも、貝の持ち主がリンゴが欲しくなかったとしたら・・・・あぁ~、ややこしいですね。

世の中に貨幣というものが登場してから、ビジネスはガラリと変わりました。お金という共通の尺度が見つかったので、ものすごい勢いでモノやサービスの交換が進み、経済活動が促進され、人々の生活は豊かになったのです。

そう、ビジネスというのは、お金という共通の尺度があるから、うまくいくのです。
ですから、すべてのビジネスに関わる行為は最終的には(長期的には)、お金という共通の尺度に換算されて、価値が見いだされるべきだと私は考えます。

ですから、アークのスタッフの皆さん一人一人もご自分のビジネスアクティビティが、お金という尺度に換算した時に、効率的・効果的であるのか、ぜひ意識を高めて考えてほしいと思っています。

アークコミュニケーションズがこのように月次決算を行い、社員にどれだけ会社が儲かっているのかお金で表示するのは、ビジネスの尺度がお金で、皆さん一人ひとりがお金について考えるための、基礎情報を提供したいからです。
売上をあげ、利益を出すことで、社員に還元できることはもちろんのこと、取引先のベンダーにもたくさん発注することができ、サービスを受けたクライアントも含め、多くの人の幸せに貢献できますね。

さて、老婆心ながら、もうひとつ伝えたいことがあります。
それは、お金はビジネスの上では素晴らしい尺度ですが、それ以外においては必ずしも素晴らしい尺度とは言えません。ビジネスの尺度はお金だからと言って、例えば家庭にこの論理を持ち込むと、、、ろくでもないことになりそうですね。よい人間関係は築けないでしょう。

では、人間関係の尺度は、なんでしょうね?「時間」だと言われています。この二つの尺度を適切な場で適切に使って、仕事も人間関係も上手に対応できるようになりたいものですね。

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久しぶりに目次を眺めたら、多分監訳しなかったときにはあまり興味を覚えなかった違うページがアンテナに引っかかった。その時々、経営者として気になるテーマは違うものである。

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