PDCからみる流れ...UIの強化
今週ロサンゼルスで開催中のPDCはWindows Vista、Office 12が目玉であることは間違いないのですが、ソフトウェア開発者が実際に使う個別技術までブレークダウンしていくとIndigo改めWCF(Windows Communication Foundation)、WWF(Windows Workflow Foundation)、Avalon改めWPF(Windows Presentation Foundation)...等々APIのレベルでたくさん出ていまして優劣つけるものでもないのですが、これから数年先を見据えてどこにもっとも気合が入ってそうかと推測すると、どうもプレゼンテーションレイヤーすなわちユーザーが直接目にして入力操作をするユーザーインターフェースの領域に向いていそうな感じです。(もちろんWebサービス領域は言わずもがななんですが)
Googleが先行したゆえ有名になったAjaxスタイルのプログラミングは、デバッグなど含めて開発作業を効率的にする環境を提供するAtlasを出し、Flashなどに比しても十分使えるユーザーインターフェースをデザインするためのツールExpressionを出し、Visual Studioはサードパーティのアプリケーションをカスタマイズするツールに組み込み可能とするなどなど、キラーアプリの域にあるOffice 12とUIそのものともいえるVisitaと含めるとデベロッパーの自己表現の域をもっともわかりやすいUIのほうに振って、Microsoftプラットフォームが開発者にとってもっともエキサイティングであるように見せていこうといういう意図がはっきりと見て取れます。
インターネットアプリケーションのフロントを狙っていよいよ勝負に出た感じですが、JavaのLooking GlassやAppleのAquaなど高い視覚効果を持ったユーザーインターフェースの流れは確実にある様子ながら、統合開発環境の整備とデベロッパーからの支持で大勢が決まることでしょう。Microsoftは今回のPDCでは開発者コミュニティに対してこれら製品の出来を聞きながら最終的な製品に仕上げることにしているところも勝負の仕方を心得た感じですね。