オルタナティブ・ブログ > 餅は餅屋、品質検証は品質検証屋 >

ますます複雑化する開発製品の品質検証。エンジニアの皆さんに向けてAllion Labs, Inc.(アリオン)の島田が品質検証よもやま話をお届けします!

注目の技術規格(2) モバイル機器と車載情報通信システム機器間の次世代通信規格 『MirrorLink』(TM)

»

 Mirrorlink_logo_5

最近、“スマート”という名を付けた家電製品は、あらゆるところでホットな話題として取り上げられています。既に広く普及した家電製品以外にも、自動車分野でもまた様々な“スマート”が登場してきました。自動車市場においては、“スマートカー”は、車載情報通信システム(In-Vehicle Infotainment 以下IVI)や衛星ナビゲーションシステムのような先進的技術の採用により、他の市場の製品に比べて更に多機能で使いやすいものとなることは間違いありません

 

その中でも、スマートフォンは車内での接続性の核となる機器として、車内環境を“スマート”にする上で重要な役割を担います。従って、市場においては、スマートフォンとIVIという二つの異なった製品分野において、両者の互換性の確保が必要になります。

 

Mlfig2_3

※出典: People 4 Embedded

 

しかしながら、これら異なる二つのタイプの製品には、非常に多くの異なった技術や機能が実装されているため、それらを一緒に効果的に機能させることは、技術者にとって簡単なことではありません。

 

そこで、そのようなスマートフォンと車載モニターの二者間の接続のニーズに伴い、この最新規格“MirrorLink(*1)は、規格団体である Car Connectivity Consortium以下CCCによって導入され、発行されました。 

CCCは、世界的に著名な携帯電話メーカーのノキア、サムスン、LGエレクトロニクス、自動車メーカーのダイムラー、GM、ホンダ、ヒュンダイ、トヨタ、フォルクスワーゲン、そして、システムサプライヤーのアルパイン、パナソニックといった異業種に渡る11社により発足しました。現在は26社の採用企業(Adopter)が会員となっています

 

CCCの計画は、IVIおよびスマートフォンのような対応するモバイル機器のためにオープンかつ共通の接続性に関する技術規格を開発することです。又、MirrorLink規格を推進する目的は、技術開発の掘り下げとオープンなインフラ環境を通して、信頼できる認証試験プランを開発することです。それにより、認証製品の品質と接続性が強化されます。

 

以下の写真に示す通り、実際に、MirrorLinkを通して、ユーザーは非常に簡単に、車内で便利な機能を楽しむことができます。ユーザーは、ハンズフリー機能やオーディオ操作といったスマートフォンの機能を、車載機器でそのまま使うことができるのです。

Mlfig1_3

※出典: Car Connectivity Consortium LLC.

スマートフォンやMP3音楽プレーヤーのような現在主要な対応製品以外に、今後は、タブレットPCe-book、小型ノートPCにも採用が予定されています。スマートフォンと車載機器との接続性に関する技術は、当初から市場において認識されていたにもかかわらず、従来は、製品メーカー毎に、異なった使い方や、接続できる機器が限られていて消費者には不便でした。MirrorLinkでは、様々な製品が確実に接続できて、消費者のニーズを満たすようになるために、規格認証は製品開発において非常に重要な役割を担っています。

 

アリオンは、CCC認定の認証試験ラボ(Qualified Test Laboratory : QTL)として、MirrorLink規格・技術の振興と認証プログラムを通じてCCCを支援いたします。MirrorLink関連試験サービスに関する詳細は、アリオンまでお気軽にお問い合わせください。

 

◆アリオン株式会社 MirrorLink紹介コンテンツ◆ http://www.allion.co.jp/mirrorlink.html

 

*1) MirrorLinkおよびMirrorLinkロゴは、Car Connectivity Consortium の商標または登録商標です

 

Comment(0)