デジタルIPネットワークによる監視において、通信の遅れを解消する新しい伝送規格SLOC™
2011年のインスタット社の市場調査報告書によると、IPネットワークによる監視の市場は2014年には1,500億以上となり、技術面ではネットワークIP管理とハイデフィニション(HD)画像が主流になっています。過去、デジタルIPビデオは伝送帯域の不足やビデオデコーダーの一時的な映像保存などによる通信の遅れの問題があり、またCCTV用同軸ケーブルの使用でも多くの障害がありました。このため、IPネットワークによる監視の市場成長のキーポイントは、既存のCCTV用の同軸ケーブルを利用しつつ、通信遅れの減少を解決することにあります。高性能なアナログ半導体及びパワーマネージメント半導体会社であるインターシル社がこの障害を克服するため、Security Link Over Coax (SLOC™)ソリューションを開始しました。
SLOC™では、従来の同軸ケーブルを使って、アナログによるCVBS信号とデジタルビデオIPを同時に伝送できます。SLOC™は同軸ケーブルで500メートルまで延長可能で、リピーターを必要とせず、SDクオリティの画質を瞬時にHDクオリティまたはメガピクセルの解像度までアップグレードして供給します。
SLOC™のデジタルとアナログを同時伝送できるハイブリッドな技術により、SLOC™では従来の電気配線やケーブルの変更をせず、既存のCCTV同軸ケーブルのインフラストラクチャーにてIPビデオカメラの操作ができるようになっており、大幅な費用と資材の削減が可能です。また、SLOC™はリアルタイムなHD画像の通信能力を満たすので、映像の遅延がほとんどないアナログCCTVと同様に、IPネットワークによる監視やクラウド管理もサポートできます。監視システムでの利用では、音声信号、複数のカメラの制御信号を映像と合わせて1本のケーブルで伝送可能になり、セキュリティ業界で発展が非常に期待されています。
SLOC™認証の普及のため、インターシル社は、SLOC™の国際的なセキュリティ市場においてのハイブリッドIPベースシステムの普及を加速させるために、Altronixや Hikvision、Sonyを含む100社ほどの国際企業と提携し、SLOC™のエコシステムの規格統一とソリューションへの協力体制を作り上げました。
インターシル社は近年、アリオンを初のSLOC™ソリューション認証ラボとして認定しました。多くの国際技術規格団体より第三者認証試験ラボとして任命されるアリオンは、現在世界唯一のSLOC™認証プログラムを提供できる試験ラボとなっております。当社では、対象商品が仕様に関する必要条件を満たしている確認をすると共に、当社専門のSLOC™認証プログラムと技術的コンサルタントサービスを通じて、SLOC™ロゴ取得をサポートすることができます。加えて、当社ではCCTVやビデオプレイヤー/レコーダー、AV信号通信トランスミッター、レシーバーなど、より信頼性の高い試作品を作るために、デバイスのユーザビリティ、相互互換性、ネットワークの承認などのデバッグ分析などを提供しております。
SLOC™について詳細は、http://www.intersil.com/en/sloc.htmlをご覧ください。
SLOC™認証プログラムについて詳細は、http://www.allion.com/Sloc.htmlをご覧ください。