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●人、●%、●億円…メディアにあふれる「数値」から、世の中のことをちょっと考えてみましょう

【27億円】 3万円を27億円に変身させた、youtubeの破壊力

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 11月3日、ウルグアイのある映画製作者があるショート・ムービーをyoutubeにアップさせました。「Ataque de Pa'nico! (Panic Attack!) 2009」が、そのタイトル。僅か4分48秒(でもエンドロールが長いので、本編は3分50秒)の短編ですが、12月に入ってYahoo!のビデオチャンネルに紹介されてからアクセス数が加速し、12月23日20:18現在で、再生回数 4,631,837回、16,271件の評価、9,909件のコメントが入ると大ブレイクを記録し、今でもアクセスが増え続けています。
 

 
 この作品を作ったのは、南米ウルグアイのフェデリコ・アルヴァレスというVFXアーティスト兼CMディレクター。12月22日早朝のRadio-i(東海エリアのFM放送)コンテンツ、Morning-iによると、
 

…制作費は3万円。アップしてすぐに話題となり、世界中から映画制作の依頼メールが殺到。中にはハリウッドからのオファーも多数あり、なんと「制作費として【27億円】用意するので、是非続きを制作して欲しい」という、破格の依頼もあった…

 
というから、何ともびっくりです。
 
 実際に見ていただければわかりますが、特筆すべきは、個人作品とは思えない映像の高い完成度。これが制作費3万円って、絶対シンジラレナ~イ。逃げまどう市民エキストラだけも数十名、いや100名超えてると思うし、破壊される建物、ビルの隙間を飛び交う戦闘機など、めちゃリアルなんですけど。
 
 ストーリーとしては、ウルグアイの首都モンテビデオを宇宙人が侵略、ロボットと戦闘機で暴れ回り、市民は逃げ回り、建物は崩壊、街は大炎上する…というもの。オチも何にもないんですが。でも映像は超リアル。『28日後』シリーズでお馴染みの「In the House - In a Heartbeat」がBGMとして効果的に挿入され、臨場感たっぷりなムービーに仕上がってます。
 
 それにしても、3万円の作品に27億円のオーダーって、まさにパニック! このニュースを聞いて、アメリカン・ドリームという言葉を思い出しました。youtube恐るべし、です。いずれにせよ、これだけの低予算でこれだけの迫力映像が作れる監督、27億円投じたらどんな作品ができあがるのか、それはそれで興味アリですが。。。

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