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2008/03/14

ファシリタティブはフェアとは限らない

ビジネス
 
社会
 

 「ファシリタティブじゃない!」
 ファシリテーションを理解している人が、そういう言葉を口にすることがあります。ファシリタティブって、どういうことでしょうか。どうあれば、ファシリタティブなんでしょうか。
 よくよく聞いてみると大抵の場合、「フェアではない」という意味を指しているように感じます。ファシリテーターはフェアであるべきだ、だからフェアではないことはファシリタティブではない、という理論だと思います。
 こういうやり取りを見ていて、ファシリタティブという言葉と、フェアという言葉は、必ずしもマッチしないのではないか、と考えるようになりました。

 確かに、ファシリテーターはフェアであることが、とても大切です。しかしビジネスの現場で考えてみると、大事なのはビジネスであってファシリテーションではないわけです。
 ファシリテーションが目的ではないわけですから、フェアであろうがなかろうが、大事なのは前に進むことです。
 例えば、お金を儲けるというプロジェクトがあったとします。そのお金を儲けるというプロジェクトでは、きっと会議を行うことがあるでしょう。プロジェクトマネージャーは、お金を儲けるという結果を出すために邁進します。フェアであるかどうかなんて関係ない。大事なのは結果を出すことです。
 あるプロジェクトメンバーから見ると、フェアではないな、と感じることがあっても目的を達成できる。これが大事だということになります。
 一方で、フェアを大事にするがゆえに、お金を儲けるという目的を達成できなかったとします。これで良いのでしょうか?僕は良くないと思っています。目的を達成できないでいては、あるいはフェアを重視しすぎて、目的を達成することが大幅に遅れてしまうとしたら?

 少し相反するのかも知れませんが、上記の結果、プロジェクトメンバーに給与を支払うことが出来なくなったら?と考えると、多少強引であろうと何であろうと、給与を支払える状態を作り上げるのがプロジェクトマネージャーの責務です。
 会社で言えば、経営者はワンマンと言われようが、社員全員に給与を支払える状態を作り上げることが責務です。フェアは、その後に来るお話。
 ファシリテーションが目的ではない。ファシリテーションという言葉が普及するに従い、何か勘違いすることが増えてきている危惧があります。

kumaboo

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