「走れ！プロジェクトマネージャー！」

　お盆のこの時期、成田空港は検査行列が凄いそうです。お盆に旅行を楽しみにしていた方には大迷惑な話ですが、テロの防止だと言われればやむを得ない気持ちになるのでしょうね。
　日本の空港は、過去にも事故がある度に検査を厳しくしてきました。しかしその度に感じるのは、空港の荷物検査の根拠のなさ、です。元々検査すべき項目は決まっているわけでしょうが、「厳しくする」根拠が不明確な気がします。
　ペットボトルを持ち込めない理由はわかる。しかし、カバンをレントゲンに通している間、検査官はいったい何を見ているのか。「厳しくする」と言われたら、何を強化しているのでしょうか。
　過去に、ボディチェックの機械が誰が通っても反応した日がありました。その時に検査官で交わされた会話は
　　　　　「○○さん、ちょっと緩めませんか」
　　　　　「そうだな。（ボリュームみたいなものを回した）」

　これって、いったい何なのでしょうか？検査を厳しくしたら混み合ってきた。ちょっと混み過ぎてきたら緩くする。
　先日の公営プールと一緒にするわけではありませんが、民間に委託する前提、条件が甘いように感じます。
　検査を厳しくすることが目的なのでしょうか。もちろん、厳しい検査をしていると「やめておこう」というような微罪もあるのかも知れません。ただ、あれだけ用意周到に練られた犯罪者は、少しばかり厳しくなった検査など、軽く乗り越えてしまうような気がしてなりません。
　何のために検査をするのか。どこを厳しくするべきで、何を阻止すべきなのか。そういった、検査の目的は委託された警備会社に伝わっているのでしょうか。