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ビジネスとテクノロジーの間には深い溝がある?

ちょっといいなと思った話:アサヒビールのCAMPANELLA

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CAMPANELLAはアサヒビールが運営しているオウンドメディアです。IT業界に長くいる私としては、オウンドメディアというと真っ先にグループウェアベンダーがやっているワークスタイルがテーマのサイトを思い出すところですが、「宣伝会議」主催のインターネットフォーラムでの事例講演を聞いて存在を知りました。

立上げの背景としては、若い世代を中心としたお酒の消費量の減少からの危機感があったようです。このような環境の下、一企業の取組みだけで酒文化・食文化を醸成していくのは難しいものがあります。また、アサヒビールはスーパードライという強力なプロダクトブランドを持っていますが、スーパードライのイメージが強すぎることにも悩みを抱えていました。実際、私はエビスが好きなので、私みたいな層に対して広告キャンペーンを展開しても効果が薄いと思います。今までにない取り組みで、アサヒビールに対してこれまでとは異なるイメージを持ってもらうことを目的として、CAMPANELLAは立ち上がりました。

講演で説明されたサイトの特徴は以下の通りです。特に、サイト運営のパートナーとして日経BPとタッグを組んだのはユニークだと思います。この記事でも書いたのですが、オウンドメディアの運営では、デジタルマーケティングに取り組むマーケターには、コンテンツのオーナーシップと編集者の役割と意識が求められれます。Webメディアの編集経験者を招へいして、サイト運営責任者にする事例はいくつか聞いたことがありましたが、ビジネスパーソンを中心とする日経ID会員へのアプローチも検討してのパートナーシップは興味深い取り組みです。

  • アサヒビール(企業・商品)が前面に出ない

宣伝色を薄め、コンテンツの内容を理解してもらえる

  • アサヒビール自社サイトへの誘導

コンテンツを読んでから来てもらうと興味を持ってもらいやすい

  • コンテンツ作成は日経BP(日経BPビジョナリー経営研究所)が担当

メーカー寄りの情報にせず、読み物として面白いコンテンツを提供するには編集のプロの協力が必要

  • 自社の情報を読み物に

ストレートな出し方よりも、興味を引く切り口にした方が効果的に伝わる

講演では「漫画・リタとマッサン」「AB(アルコール・ブレスト)会議」「オジサンだけが知らない?主婦のブーム」といったいくつかのコンテンツが紹介されました。どれもコーポレートサイトやブランドのサイトには向かない記事で、このサイトでなければ読めなかった記事でしょう。セミナーの後、いくつか読んでみたのですがどれも結構おもしろくてハマります。私が気に入ったのは「オジサンだけが知らない?主婦のブーム」のこの記事です。

関係ない広告に追いかけ回されるのも嫌だけど、誰かと情報をシェアしたいという欲が薄い私にはBuzzってなんぼの記事はもっとウザい。正直なところ、スーパードライやアサヒビールの印象はそれほどよいものではありませんでした。でも、製品を買うまでは至らないものの、イメージがよい方向に変わったのは確かです。

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