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ビジネスとテクノロジーの間には深い溝がある?

Performance Horizonの日本での事業強化

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コマースサイトで展開するマーケティング施策というと、SEO対策、アフィリエイト広告、メルマガあたりが代表的なものではないかと思います。メルマガについては、マルチチャネルキャンペーンツールを活用すれば、頓珍漢なメールが届かないように変わってきています。

ではアフィリエイト広告はどうでしょうか?コマースサイト運営企業の場合、マーケターは商品購入に至るまでの自社サイトへの流入経路を考慮し、いくつかのパートナーのサイトに広告を出稿したいと考えます。その際、広告出稿を仲介するのがASP(Affiliate Service Provider)です。これまでのマーケターは、複数のASPと契約し、広告運用を行ってきました。この構図を変えたのがPerformance Horizonです。同社のサービスを利用すれば、マーケターは複数のパートナーサイトと直接つながり、広告運用を一元管理できるようになります。

7月19日、メディア・ブロガー向け説明会において、来日した日本・アジア太平洋担当General ManagerのPeter Mycock氏は、British Airwaysの事例を用いて、「売上に最も貢献している商品がどれか」「売上に最も貢献しているパートナーサイトはどこか」が明確になることを説明。「航空会社は様々なデータを持っているが、これまでは運賃、出発地、到着地の3種類ぐらいしか活用できていなかった。それが、Performance Horizonの製品を採用し、シートクラス、会員ステータスなどを含む24種類のデータを分析し、キャンペーン展開に利用できるようになった。また、パートナーサイトと直接つながることで、各パートナーに対して支払うコミッションを売上貢献に応じて傾斜配分するように変えることができた。その結果、チケットの予約が全体として71%増加した」とのこと。

Perforance Horizonは本社をイギリスに構える株式非公開企業ですが、この6月にラウンドCの資金調達を完了し、調達した1540万ドルを製品、海外市場(とりわけ日本と北米市場を重視)での事業活動を積極的に展開していくことを表明しています。当日は新生銀行が導入していることが発表になりましたが、特に金融機関での採用に力を入れていくことをMycock氏は表明。

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また、日本法人のビジネスディベロップメント担当の古賀剛氏は、「リスティング広告やディスプレイ広告など、インターネット広告関連テクノロジーは登場以来大きな変化を遂げてきたが、あまり変化がなかったのがアフィリエイト広告。ROIを計算しながらマーケティング施策を展開することができるよう、マーケターを支援していきたい」と今後に向けての展望を話していました。

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