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ビジネスとテクノロジーの間には深い溝がある?

2015年版 CIOのための5つの新年の計

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ビジネステクノロジーをテーマにしたブログを始めるにあたって情報源を整理しようと思い、ここ数日ビジネステクノロジーに関する海外のメディアを巡回しています。まだ新しい年が明けて間もないということもあり、「○○の2015年を占う!」的記事見出しをよく見ます。そんな中、ふるいにひっかかったのがForbesのWebサイトに掲載されていたタイトルの記事 "Five New Year's Resolutions For CIOs" です。

この記事における著者の5つの提言は次のようなものです。

  1. Develop an IT Organization that Better Fits the Enterprise
  2. Refresh the Architecture and Infrastructure
  3. Streamline Governance
  4. Become a Strategic Facilitator to the Company
  5. Develop and R&D Mentality within IT

 背景には米国企業が「もっとスピード感を持ってテクノロジーを実装してほしい」「ITの企業経営への価値貢献度を高めてほしい」という他部門からのプレッシャーにさらされていることがあるようです。一見したところ、背景と5つの提言は日本とあまり変わらないように思います。ですが、中身をよく読んでいくと、興味深い指摘がいくつかありました。個人的に「おっ!」と思ったのが、#1と#5です。

IT組織をより企業活動に適合したものに発展させる

事業カットの組織と比べ、ビジネスプロセスカットの組織は、IT化の需要と機会を特定しやすいと著者は指摘しています。例えば、マーケティング活動へのITの実装しようとすると、「マーケティング×IT」な人材を採用・教育する必要がありますが、こうした人材はイノベーションを促進する役割を期待されています。日本企業の場合、大企業ほど機能別組織と事業部別組織のいいところ取りに苦心しており、ビジネスとITの両方に詳しい人材を採用することは困難を極めます。けれども、IT部門内で需要(IT要求定義)と供給(IT実装)で組織を分ける方が、ビジネスが求めるスピードに対応しやすい組織になるように思います。

IT部門の中でR&D気質を醸成する

また、著者は、IT部門がイノベーションを創発する組織であるためには少人数のR&Dチームを作るべきとも主張しています。そして、具体的な施策立案に役立つ技術インサイトを得るためには、他の企業のCIO達との交流に加え、パートナーであるベンダーを活用し、顧客に会い、ベンチャーキャピタルとのつながりを作ることを提唱しています。間接部門であるIT部門の場合、部門長であっても自社の顧客に接することはほとんどないでしょうし、ベンチャーキャピタルと接触することも難しいでしょう。ただし、ある市場領域でリーダーシップを取っているベンダーは、パートナーエコシステムをうまく作ることに成功しています。日本企業のニーズに応えるため、自社の製品を補完する機能を提供する企業(ベンチャー企業を含む)をうまくエコシステムの傘の下に入れているのです。ベンダー評価の際は、エコシステムという視点が益々見逃すべきではないものになってくると思います。

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