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IT業界でベンチャービジネスの支援をしている執筆者が日々の活動ログと感じたことを、徒然なるままに書き綴っていきます。

住友商事と住商情報システムがCSKを買収し、【CSK】が【SCSK】になる件について思う事

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本日、標記の件がニュース記事となりました。

少し前の状況でしたら、CSKはまるで敗軍の将のような感じでみていたと思うのですが、最近、従業員1000名以上の会社がどんどん合併してきているので、個人的にはそれほど驚かなくなりました。

それよりもネーミングの【SCSK】の方が厭らしく、別にそのままでいいじゃないかと思ったりします。事情を詳しく知らないですが、株主のエゴなのでしょうか。「制圧しました!」と言いたいだけのような気がしました。【CSK】ブランドは大きいので、新しい社名にする必要ななく、新しい社毎にするためのコストが無駄な感じに見えます。もし、新生CSKを打ち出したいのでしたら、新体制で新戦略ができてから、発表すればよいような気がして、自分自身のマーケティングの感覚からしたら物凄く違和感を覚えます。 でも、いろいろ書きましたが、株主が「それがいい!」ということで決めた事なので、私が文句を言う筋合いはないですが。(失敬)

さて、本題に入りますが、このニュースを見て、第二次世界大戦で大艦巨砲主義が潰え、航空機の時代に主役が移り変わった瞬間を思い出しました。

現在の主流のシステムインテグレーターは付加価値を生み出すビジネスではなく、1.お客様を塩漬けにして超長期間利潤をあげる方法か1.企業努力でコスト圧縮を図り、競争力と利潤を生みだす方法のどちらかを追及しているような気がします。「1」はお客様にやがて気付かれ、大半は消えていくように思えます。「2」は会社として生き延びますが、今、どんどん大手が連合を組み人材が集まっている状況から一変し、大きな足切りをされ大変な時代が来るような気がしてなりません。そして、「2」に加え、新しい付加価値を生み出す事ができる会社だけが生き延びていくのだと思います。

少し前まで、セオリーとして存在していた、売れている技術やはやりをまねて会社を興せばそれなりに食べられていたような会社は全て生きていけなくなるような気がします。

この状況においては新しいビジネスを行うリスクを見極め、適切迅速に具現化できるチームがいる会社だけが成功するようなイメージだと思います。

もし、このような状況が訪れれば日本のITは大変な状況になりますが、この状況こそが本当に強いIT会社が今よりも多くなるチャンスのような気がします。

新しいビジネスを行うリスクを見極め、適切迅速に具現化できるチームがいる会社

わくわくするような会社じゃないですか?

私は残念ながら会社の中では生きていけない人間でしたが、息子にはそういう会社で活躍できるようになってほしいですし、そう育てていきたいです。

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