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「エンガワ=縁側」は、完全な「家の中」でも「外」でも無い「宙ぶらりん」な空間。そこには誰でも気楽にぶらりと立ち寄れて、しゃべったりお菓子を食べたり。情報交換や一休みに飽きたら、すいと立ってまた自分の仕事に戻って行ける。そんな風にゆるくて、ちょっと元気をもらえる所。そんな皆が好きな「縁側」で、いつも空を見上げながら何故か「背泳ぎ」をしている…そういう雰囲気のあるブログを綴っていきます。

ネットの片隅から、「電書」とか文化の現在と未来に思いをはせる。。

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※※【2014.2.19追記】ようやくKindleストア販売ページ復活しました!!

どうも、ごぶさたです。

まずは取り急ぎのご報告なのですが、現在、パブーの外部サイト連携機能でAmazon Kindleストアから配信中だった自分の電書が見られなくなっています。販売ページそのものが404になっているという状態です。申し訳ありません。
(※パブー本体イーブックKoboの販売ページはそのままで特に問題はないみたいです。既に購入済みの本も普通に読めるかと。)

確か、三日前かそのくらいまでは通常の表示で見られたと思うのですが、事故なのかな?と思い調べ始めたところ、パブーの管理画面からなにやら緊急っぽい調子で告知説明が出ていました。(最終更新日:11/15)

【重要】【追記あり】Kindleストアへの配信について

これによると、どうやらパブーの運営にパートナーであるアマゾン側から指導のようなもの?があって、その結果、販売申請して来る電書の中の、表紙の体裁がおかしいとかデータ形式とかで販売基準に満たない作品について精査するために、あらかじめ基準を満たしているとパブー側で判断されている作品(パブー自体の発行とか出版社刊の商業作品とか?)以外は一律にすべていったんKindleストアへの配信を取り下げ、再度チェックして基準をクリアしたものから順次復活させていく...という方針でしょうか?(個別の問い合わせメールには返答しない、と運営が言い切ってるあたりが如何に大量なのかという危惧を抱かせます...汗)
現時点で他にもこういう状況になっている人がどれくらいいるか不明なので詳しくは何とも言えませんが、とりあえず自分がパブー外部ストア連携機能であげた作品は、文章ほとんどなしの画像だけの作品も含めて全部丸ごと配信停止状態のようです。

アマゾンについては、ごく最近Kindle Serialsの日本版サービス「Kindle連載」をスタートさせたりもしているので、そっちにリソースを割く関係もあってKDP(Kindle ダイレクト・パブリッシングプログラム)自体の掲載基準も厳しくした、などあるのかも知れませんね?(といいつつ個々の作品の配信停止を決めてるのが、アマゾン側なのかパブー側なのか、さっきの告知だとイマイチよくわからないんですが)

Kindleコンテンツガイドライン

それにしても、事前にKindle側から何もひとこともなかったドライさには流石にちょっと驚きましたが。これが外資系サービスか...。
こうなると、ちょっと怖いなあ...と思うのが上記のガイドライン本文中にある、以下の一文です。

「当社では、顧客満足を得られない本は取り扱いません。たとえば、整っていないフォーマットの本、誤解を招くタイトル、商品画像や商品説明などのある本は原則として出版を許可しません。当社は、顧客満足を得られないコンテンツについて判断する権利を留保します。」

これは日本から海外へのエロ関連コンテンツ周りの販売基準の違い、の議論なんかでも指摘されていた気がしますが、こういう「当社は(中略)コンテンツについて判断する権利を留保します」の一言で、とある作品の存在そのものを消去してしまえるんだよな~...と思うと、いまさらのように「電書である怖さ」(=モノとして形があるわけではない、何かの拍子に跡形もなく消えてしまうかもしれない)というか、かりそめの姿でネットの海にただよう儚さのようなものを感じてうっすら寒くなったりしています。
もっとも、悪名高い戦前の検閲制度なんかの例を出すまでもなく、実体のある書籍にしたところで、図書館や書店の販売網から除外されてしまえば、世の中にとっては無いも同然な状態にいともたやすくなってしまうというのは何ら違いがないんですけどね...。

とりあえず、この件ではパブー経由で来るらしい改善指導みたいのを参考にどっかしら修正して(...しかし、漫画とか写真集とかPDF画像だけの作品ってどこを直すんだろう?本のコンセプトそのものからか...?)Kindle側の基準を再度クリア出来れば、販売ページを復活させて貰える可能性が全くないわけじゃないみたいなので、そんなに悲観してるということもないですが。もしダメだったら外部連携機能は切るしかなくなると思うので、そうなったらご不便ご迷惑お掛けする方々にはどうぞ御免下さいませ(泣)
...でも、たしか外部ストア連携で販売開始する時に、一応チェックは受けてるはずなんだけどな~...(ぶつぶつ)


個人的に興味があるので、ネット漫画とか電子書籍販売周りのニュースには極力、眼を通すようにしているのですが。
海外では圧倒的なKindleストアやiBooksを筆頭に、時代時代で色々な革新的と見えるサービスが生まれては、定着するものもあれば、国内ではあまり人に知られずに消えて行ったりもしている状態が続いている感じですね。

つい先日も、サークルmsという同人系ポータルサイトで2010年から開始されていた「emesStore」という電子書籍販売のサービス終了がひっそり告知されていました。
サークルmsはコミックマーケットの電子申し込みでお世話になってる方も相当多いサイトだと思いますが、そういう会社が運営していても電書の販売は難しいんですね。(そもそも同人誌通販といい、ここのサービス自体があまり知られていなかった印象ですが...)

自分の中では、コミケのようなイベントの存在意義が、巨大ジャンルで全国から同好の士が集まれるといったこと以上に、「こんなディープな世界が存在していたのか...世界は広いな...」と遠い目になってしまうような、深くてニッチでマニアックな極小ジャンルも全く同じように一つの席、一つのサークルとして存在を主張できる場というのが、本当にこの国の文化の多様性、その豊潤さを象徴的に表している気がして、これは大事だなあ、守っていければいいなあ、と常々考えていました。
それに近いような書き手と読み手の幅の広さ、あらゆる創作活動のジャンルの豊かさを、これから電子の市場がますます発達し、定着して行けば、商業だけでも同人だけでも難しいような全く新しい形態でもって育って行くのではないか?というような希望的観測を持っていたのですが。
どうも実際は、必ずしもそうではない方向に行くのではないか?という気も最近はしてきています。

うまく言えないのですが、例えばニコニコ動画のようなユーザー参加型の場が隆盛し、どんどん大規模になって行くと、結局は「現役のトップ・プロか、それに準じるクオリティを、相応な資金や人員を投入して提示し続けられる作品だけが、ランキングの上位にあって繰り返し閲覧されるようになる」状況に近いのかな?と。
漫画雑誌で言うと、例えば「ガロ」のようなゴッタ煮的な(つまりランキングどこ吹く風みたいな)フラットな世界観をずっと保持して行くのって、思っている以上に難しいことなのではないかと。
どうしてもそのジャンルのファン、要は継続してコンテンツを受け取る側が、ある意味で、徐々に「目が肥えて行く」のと反比例して「許容範囲が狭められる」のは、なかなか避けられないと思うので。
そして、「一定以上に目が肥えた、継続的な(現役で消費を続ける)ユーザー」を焦点にすることが新規参入者へのハードルを上げ、作り手・受け手双方の"新陳代謝"を低下させる。将来的には多様性を喪わせ、その世界の活力をゆっくりと無くさせて行く、と...。

そんな推測をするようになったのは、電書になっても販売ランキングに出て来る面子はリアル書店のとそんなに変わらないんだなぁ、という素朴な印象からで。まあ、もともと有名だった人のほうが電子コンテンツになっても売れるのは冷静に考えれば当たり前なんでしょうけど。
でもいずれは、電書ならではのミリオンセラーというのもばんばん出て来る世の中に変わって行くのでしょうか?そう遠くない未来には?

その時、我々は一体どんなデバイス、どんなデータ形式で「本」を読むことになるのでしょうね?
でもって下位の保存形式とのデータの互換性はどのくらい保持されて...はあああ、これは本当にキリがない問題ですな。誰か頭いい人、早く何とかして下さい(涙)


(...あ、そんで最後に繰り返しになりますがパブー本体の販売ページと、イーブックkoboの販売ページは、何も問題なく無事ですので。
それに、こっちのITMさん過去連載電書化シリーズも絶好調でただいま販売中ですよ!)

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