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国家としての人口政策が必要だ

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 今朝(5/4)の日経の社説は、恒例の人口動態統計の発表から「緩やかな出生目標を」という主張です。少子化問題の解決は非常に時間も掛かり、困難です。だからこそ日経のような影響力のあるメディアが正面からこういう訴えをすることはとても大事だと思います。

日本の人口はプラマイで5.1万人減ですか。

08年の最終数字は
出生109万2000人
死亡114万3000人 で、2年連続で死亡数が出生数を上回るのは戦後初めて(しかも減少数は前年比2.8倍)、だそうです。トレンド的には加藤が生きている間はずっーと 死亡数>出生数が続きそうですね。んで子供の数自体は11万人減だし。

でも、もっともっと人は死ににくくなるから、あと10年くらいでまた死亡者の絶対数も逓減しだすんではないでしょうか。なんせ個人金融資産1500兆円ですからね、ジャブジャブの延命投資がこれからありそうでっせ。
(やっぱ長寿産業は注目セクターだなぁ)

さて
私たちは、いま日本の国を取り巻く「大きな閉塞感」の最大の因は、「将来の日本のビジョン」を明確に示せないことに起因していると見ております。

もちろん示せない理由、言い訳は、さまざまなお立場の皆さんにいろいろとあるかとは思うんですけど、加藤個人としては、明確に示すことができていない原因中の原因は【国家としての人口政策がない】ことにある、と考えています。

特に少子化対策と移民政策ね。年金や健保の問題の解が見えにくい因もコレでしょ。
(だからね、ゆうこ少子化対策大臣殿にも第二子御懐妊とは別に政策とかも期待してるんですよ。おいらは)

この少子化対策については別の機会に回させていただくとして、一方の移民に話題を移します。

最近、ナニかと日本で話題の 人材派遣や業務請負を、法律の範囲を変えちゃってまで製造業の現場に投入しまくった張本人と目されてる 旭日大綬章奥田碩さん(前 日本経団連会長)は、移民受け入れ容認を公言されていますね。

「今の人口をベースに、将来必要になってくる人口、年齢構成がどうあるべきかといった政策が日本にはない。このままでは本当に日本は沈む。日本人だけでやっていけるなど、全くもって精神主義的な話だ」(08/7/31 日経朝刊 マーケット総合面 コラム)ともコメントされてます。

はい。総論大賛成、です。

でも加藤はいわゆる移民ブルーワーカーを受け入れまくれ!というよりは、むしろ日本の【産業空洞化上等!!だよ論者】でして。

正直いって、中国やアジア諸国が低賃金&最新鋭設備でモノを作ってる時代に、日本企業が今だに安い労働力を輸入してまで国内工場で生産するのは道理に合わない、と思ってます。しかも、もう内需ジリ貧だし。

日本企業は 21世紀の市場たるアジアにR&D、生産を含めたマーケティング自体を直接移すべき でしょう。

つまり加藤は、日本という国は業態の変更(モノ作り → 価値創り、観光立国、世界のリッチの終の棲家化)をしなくては生き残れないフェイズにとっくに到達してると考えているのです。

故に、国家の計として【移民の質】には拘るべきだと思ってます。どんな人にどれくらい移住していただくべきなのか、ということに。

シンガポールが移民を積極的に受け容れていることは、前にも書きましたけど、毎年3万人の外国人が永住権(Permanent Residence)を取得し、1万人が新たに市民権(National Citizen)を得てるんですよね。

かたや日本では
よく外国からの移民が増えると治安悪化・犯罪増加が不安だって声が上がりますよね。

でもシンガポールは480万人の居住者の1/4が外国人居住者ですけど、治安は世界一いいって言われてますし、実際住んでてそう思います。

なんでかって、やっぱりシンガポールという国が永住権や市民権を与えている人をきちんと峻別してるから、だと思うんですよ。能力や資格、所得、学歴、職歴とか確認してるんですね。
(もちろん、犯罪者に対しての罰則がかなり厳しいこともあります)

斯く云う加藤も、お国から労働許可を頂戴しているんですけど、例えば大学を卒業していると許可出るのが早いとかあるんですよぅ、実際に。
(移住の際に、生まれてはじめて出身大学から卒業証明を戴きました。親に感謝)

ちなみに加藤はブルーカラー労働者の増加が治安悪化の原因だとは思っていないです。

しかしながら、
ひたすらにアングロ・サクソン・ピーポーの貪欲の充足と安い労働力確保のために、未熟練の外国人労働者を数十年にわたって受け容れ続けたアメリカ(毎年300万人!!!)のさまざまな社会問題の様子とかを見てると、人口政策を考えるに、シンガポールのそれは参考になる点が多くある、ように思います。

あぁ、でもそのシンガポールも少子化問題は深刻なんすよ、ちなみに。
激しく対策打ちまくってますな、今まさに。
そのあたりについては私も愛読しているシンガポール在住la dolce vitaさんの素晴らしい←解説をご覧ください。

http://twitter.com/ykatou

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