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「トリエンナーレ実行委員会や津田大介芸術監督は未熟」という指摘から振り返る、グローバルIT企業のテロ対策への意識の高さ

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「あいちトリエンナーレ2019」について触れるつもりは無かったのだけど、こんな記事を見かけたのでちょっとだけ書いておきます。

この記事の中で、こんな指摘があるわけですが、

警察と連携、別会場でボディーチェックなど対処法を編み出すべきなのに、それをせず3日間で中止したトリエンナーレ実行委員会や津田大介芸術監督は未熟すぎます。

ごもっともな指摘かとは思うのですが、後から第3者があれこれ、これが足りない、あれが未熟だと指摘することは簡単。

ITmediaでこの記事を読んでいる方にとってSalesforece社のDreamforceは説明不要かと思いますが、BLOGOSで読んでいる方向けに少し解説しておくと、サンフランシスコで毎年開催されるIT企業のイベントがありまして、サンフランシスコの中心街にある道路をご覧のように封鎖して開催する大規模イベントで、2018年は世界中から17万人程度が参加しているとされています。(ちなみにコミケ96の来場者数は史上最多73万人のようですね)

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なんでこのイベントの話を、コミケの来場者数と共に紹介したかというと、

以前に米国Yahoo!のマリッサ・メイヤー がゲストだったときは、Yahoo!の経営陣に対して批判的な意見を持つ人たちが会場に紛れ込み、ちょっとだけ騒ぎになったことがありました。

このIT企業のイベントでは特に政治的な主張をする訳ではないのですが、過去にはヒラリー・クリントンがゲストで登壇したこともあり、この時には特段トラブルは無かったのですが、テロを画策する側からするとやはり大規模なイベントで騒ぎを起こすことは格好の宣伝材料になり得るということを、開催する側は覚悟する必要があるということです。

このイベントでは2~3年ほど前から、基調講演の参加には、こちらにあるようなゲート式のボディチェックを必須とする、セキュリティ対策を実施しています。

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そして、これが今日この記事を書いた最大の理由でもあるのですが、この安全対策、銃社会であるアメリカだけではなく、日本で開催される同社のイベントにおいても実施されており、イベント開催におけるセキュリティレベルの確保がグローバル・ルールとして規定~運用している、グローバルIT企業のテロ対策への意識の高さを紹介しておきたかったからです。

まず何より違いは、良くも悪くも銃社会であるアメリカですので映画さながらの完全装備の警察官が幾人も配備されており、これを見れば警備の本気度が一目瞭然かと。

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その他にも、会場の内外で警察犬による見回りが常に行われていたりもします。

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冒頭紹介した記事での、未熟という指摘がどこまでのレベルを想定しているのかわたしには判断がつきませんが、米国で開催される15万人規模のイベントでこれだけの警備体制が運用されている中で、その数倍規模のコミケのテロ対策や警備レベルってどの程度で運用されているのでしょうね?

今回「あいちトリエンナーレ2019」が扱うテーマであれば、イベントを主催する側の主張に対しての反発や、相手の感情を害する可能性が高ければ、高いほど、そこへの配慮をする必要性を関係者がどの程度認識していたのかは分かりませんが、マーク・リラが「リベラル再生宣言」の中で、アメリカのリベラルリズムは危機的状況で、リベラルの人間に想像力と野心が足りないのが問題だとして、リンカーンの言葉を紹介していますが、今回もここから学べることは多いように感じたので、最後に引用しておきます。

民主の感情はすべてである。民衆の感情を味方につければ、何も失敗しない。反対に、民衆の感情を敵に回せば、何も成功しない。民衆の感情を動かす人は、法律を作る人や裁判で判決を下す人よりも、大きな力を持つことになる。

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