オルタナティブ・ブログ > 平凡でもフルーツでもなく、、、 >

感覚人間の思いつき、、、気になった記事、、、雑記等

ビリー・ジョエルの伴奏を飛び入りで実現させた若者から考えてみる「度胸やプレッシャー耐性は資質?それとも訓練で高められるもの?」

»

金井 壽宏氏によるとリーダーシップ研究は優れたものだけ数えても7,000を越える数があるらしいです。

リーダーシップ発揮には、ただ1つの正解がある訳ではないと言いますから、学問的な見地からだけでなく、個々人の持論それぞれが現場を踏まえている訳ですから、極端な事言えばリーダーシップ論はビジネスパースンの数だけあると言えるのかもしれません。

この筋では有名な三隅二不二氏のPM理論やオハイオ研究などを見ると、自分は課題(仕事)中心型のタイプだと痛感します。

1回のミスで次から声が掛からなくなるかもしれない…というフリー時代の考えが染みついているところがあり、在る程度肩の力を抜いても良い側面があるだろうと自分も考えなくもないですが、最終的には目の前の仕事を完遂するところに注力していまい、人間関係への配慮が欠落する事態に陥ってしまいます。

この5年くらいでしょうか、うちの職場でも鬱病で仕事を離脱する人が出て来ています。それ以前のほうが真夜中も皆で残って仕事するなど過酷な状態だったにも関わらず、そういう理由で退社した人は皆無なのが自分としては非常に不思議に感じるところです。

私の仕事に対する考え方が厳しすぎるという意見や自分でも課題(仕事)中心型タイプを自認していますので自問自答しながら当然反省すべき点もあるのですが、今日はこの辺についての私の想いを書かせてください。

このデジタル時代においては、たかがワンクリックであってもとてつもない被害を出すような事も可能な訳で、そこの自覚をもって、リスク回避やバックアップ手段を考えながら仕事してくれるタイプじゃないと難しいだろうと考えています。

また、受託型の仕事においては相手が満足する結果を出せなければ次の仕事は貰えなくて当たり前という考え方が根底にありますので、毎月黙っていても入ってくるお金がある会社であれば別ですが、何かしらを生み出して、そこから対価を得るクリエイターとして経済的に自立できるというのは本当に大変で、その苦労に比べれば制作過程で出てくる問題のプレッシャーはまだ耐えようがあると自分は考えています。

責任を負うのが嫌だとか、アルバイトの扱いで責任ある仕事なんて割に合わないと考える方も多いようですが、音楽の世界に入っていくきっかけ作りや、そこで食べていくためにハードル越えていこうと思ったらその手のマインドセットでは絶対無理なだけに単純比較に無理はあるかもしれませんけど、少なくとも自分で応募してきた仕事なんだからもう少し前向きな思考パターンで取り組んでもらえないものか…と思うことがあります。

わたしの仕事に対する厳しさについて否定的な意見を頂く際に、仕事でのミスも人間だからミスするのが当たり前で、そこを育てていくのが大事だという話に当然ながら展開していきます。

これも自分の経験では、育ててくれるという環境があることは非常に大切ではあるけれど、結局演奏技術を高めるのは自身の努力でしかなく、音楽の演奏の仕事で人間だから演奏ミスするのが当たり前だという言うミュージシャンを皆さんはプロだと感じますか?

===================================================================

ゆとり教育の中で徒競走で順位つけない、学芸会でも皆主役、、、こうやってどんどん緊張感と対峙する場面を大人が減らしてしまった訳ですから当然の結果かもしれません。

こうやって考えると、習い事と、その発表会で得られる経験って、子供ながらに相当なプレッシャーを感じつつ、そこへの対処方法を自身で学んでいくという事でとっても人間的な成長に役立つはずなのですが、義務教育の現場が競争意識やプレッシャーを極力排除してヘンテコな平等主義を浸透させていると困難に対する耐性をどこで身につけていくのだろうと思ってしまいます。

失敗は誰もが嫌ですから安全策を取るのが賢明な場合もあるかもしれませんが、まずは自分が前に出てみるという度胸がなければ他者と違うところには進めないと思います。

失敗したら恥ずかしい、認めて貰えなかったら落ち込む…こう思う部分は人間なら誰しも考えると思いますが、今日訴えたい「度胸」は絶対必要だと思うのです。

自分のミュージシャンとしての仕事はオーディションがきっかけでしたが、ドリカムの中村さんがラジオのパーソナリティをしているところに、たまたまバイトしていた人がデモテープを渡し、それがきっかけでドリカムのバックバンドに加入、中村さんのアシスタントとしてNHKの連続ドラマの音楽制作に携わり、それだけでなくスピッツなど有名アーティストと一緒に活躍している方の成長過程を見る幸運を自分は得ましたが、やっぱりここでも大事なのは失敗や拒否を恐れない度胸が自身の道を切り開いたのだと思います。

最後にご紹介するのは海外にもやはりこういう度胸をもった若者が居てビリージョエル本人を相手に、初対面でこれだけの演奏が出来るというのはただ訓練しただけでなく、やはり度胸がものをいった結果だと思うのです。

この先日書いた日本にベンチャーが育ちにくいという環境の話にも繋がってくるのですけれど長くなるので、まずはこちらのビデオで若者のクソ度胸をご堪能くださいw

Comment(0)