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久々に電子書籍関連の大型ニュースが連発>ガラパゴス販売終了、ADPS国内正式リリース、そしてiBookstoreがアフィリエイト提供へ

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昨日は久々に電子書籍関連の大きなニュースが飛び交う日となりました。

まず業界関係者以外の多くの一般の方も反応していたガラパゴスの販売中止のニュース。

「iPad(アイパッド)」に対抗できずとか、発売からわずか約10カ月で自社販売の終了などなど、かなり刺激的な文言が並んではいるのですが、自分が気になったのはこちらCNET Japanの伝え方で、シャープが「ガラパゴス事業をやめるわけではない」と述べていると報じている点が気になるところ。

これまでのような自社規格とか日本独自仕様に拘るのであれば、それは論外かと思いますが、オープンフォーマットに対応し、自炊したファイルも手軽に楽しめる環境を提供するような方針に今後転換していくのであれば「ガラパゴス事業」を継続する価値はまだ見出せる余地はあるかと思います。

この「ガラパゴス」販売終了のニュースが報じられるなか、わたしのブログでも数回取り上げてきた電子書籍制作プラットフォームAdobe Digital Publishing Suiteをアドビ システムズ社が日本での提供を開始のリリースが流れました。

このリリースのPDFファイル
<http://www.adobe.com/jp/aboutadobe/pressroom/pressreleases/pdfs/20110915_adps.pdf>

このツールはiPadが登場して電子書籍の方向性として1つの大きな潮流を作ったWIREDの制作でも採用されていたことで一躍有名になり、日本においては実験的な取り組みとしてこれまで数社がAdobe Digital Publishing Suiteでの電子書籍制作および定期刊行物の発行に取り組んだ例があり、その一例についてこちらのエントリでご紹介しています。

このAdobe Digital Publishing Suiteはシステム投資をすることなく年間60万の費用で定期的な配信を行うような雑誌の電子販売に適したソリューションですが、この費用が5000ダウンロードを超えると追加費用が必要であったりしてこの費用負担に耐えられるのはそれなりに大きな出版社、印刷会社ではないか…と推測されることが多いのですが、正式な日本展開が開始ということで、この費用的な面の考察はまた別な機会にやってみたいと思いますが、正式リリースをきっかけとして色々なトライが行われ多くの電子書籍リリースの一助になることは確実かと思われます。

そして電子書籍普及の最大課題とも言えるiBookstoreアフィリエイト導入についてAppleからのメールでBecome an iBookstore Affiliateとして配信されました。

まだ日本オープンがされていないiBookstoreですが、実際に書店の店舗が1万数千軒ある紙媒体の販売経路にくらべ、携帯向けのコンテンツは別として、タブレットやスマホ向け電子書籍の流通は現在アプリとしてiTunesで購入する方法が一番浸透しているかと思うのですが、これいわば書店として考えると1店舗で扱ってもらっているだけの状況。

検索すれば確かに数千、数万のものから探し出すことはできますが、こうなってくるとやはり書店で平積みになっている書籍のように、個別の電子書籍をアフィリエイトを利用して多くのサイトに表示させ購入誘導経路を確保することはその販売数量の増加に絶対必要な施策でした。

気になる報酬レートは5%のようで

As an affiliate in the US, CA, AU, or NZ program, you can earn a 5 percent commission on all qualifying revenue generated by affiliate coded links.

これがApple側の手数料30%の中で負担されるとすると出版する側としてはありがたい事だと思いますし、これが日本のiBookstoreオープン時に同時提供されれば、売れない、売れないと言われてきた日本の電子書籍市場にも新しい展開が見えてくるのではないでしょうか。

ここでひとつ注文としては1年前の情報でアップデートしていないことを事前にお断りさせていただくと、JazzJapan誌の電子版制作にあたって、電子書籍のコンテンツからiTuneの楽曲に紹介リンクを張ったアフィリエイトをAppleは認めてくれませんでした。

せっかくリンクという機能やビデオ再生、音声の再生など紙では実現不能な機能をもっている電子書籍のコンテンツで、iTunesの商品のプロモビデオ、視聴音源の利用と、購入時のアフィリエイトを認めてくれれば、電子書籍出版側に販売以外の収益ルートが出来、これもきっと出版側にはプラスに働くはずですから、Appleにはこの出版側も利用可能なアフィリエイト導入を強く希望します。

1年まえXMDFで電子書籍制作やれないなら仕事はない…という話しをもらった事も数回ありましたが、自分達は固執する訳ではないですがePubの可能性を信じてこの1年色々なトライをしてきました。

ePub電子書籍単体で売上の側面としてはまだまだビジネスとして離陸するのは厳しい状況ですが、ここ1年程度のサイクルで日本でiBookstoreオープンとこのアフィリエイトプラグラムが実施された際には、その市場が大きくまた広がるタイミングになるのは確実だと申し上げておきたいと思います。

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