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まるで炭のようw 空と宇宙展の「隕石おかき」

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パナソニックの電動歯ブラシ「ポケットドルツ」が約半年間で販売数が100万個を突破する「爆発的な売れ行きになった」(国内広報室)そうである。

外出先でも歯を磨きたいというニーズにフィットしたとの事らしいが、パナソニックの「きれいなおねえさんは、好きですか。」というコンセプトのCMは男性にもインパクトがあったキャンペーンだった。そのほかにも仲間由紀恵、平子理沙といったタレントを起用しつつの「ナノイー」で、寝ながらエステであったり「ながらビューティーで効率良く、美しく」といった現代女性が共感しそうなポイントをうまく突いた戦略を展開しているのは、ラッシュ時の山手線を利用中の方々であればお気づきであろう。

毎日昼休みも終ろうかとういう時間帯に洗面所などで歯を磨いている人は確かに存在していて、これはもう個人の資質というか、習慣の話であるので、磨く人は何があろうと磨くし、それほど気にしない人にとっては無関係モードの話を、これまで「歯が美しい」という宣伝をしこたま歯磨き関係の会社がやってきた訳だが、化粧とか髪型という表層的なところから「歯を磨く」という道具を常に携行することが美しさや清潔さに気をつかっている女性として認知されるところをうまく突いたのがこの製品のうまいところ。

さて、こういった美とか清潔が絡むと女性は俄然敏感というか、それまでの花より団子の現実主義から、度を超した過剰投資を始めてしまう人々がだんだんと出てくる訳で、男の趣味への投資もその趣味を理解できない人間にはおおよそ理解の出来ない投資金額であることが多いのだが、女性の美容関係の機械などもそれはそれで高額だったりして、そもそもそれを利用して結果が出ているのか…という事については家人の前では絶対口にしてはいけないトップシークレットだったりするのはわたしの家だけの出来事ではないと思う。

美しさへの追求はかなりの高齢であっても女性が複数集まるとアクセサリーや化粧品の話題になっていたりしてその探求心に驚くことがままあるが、女性誌の見出しに「年齢不詳の美しさ」みたいなコピーが散見される2010年、バブル世代が年齢を重ねるごとに今後もさまざまなコピーが登場するはずで、行き着く先がどんな事になるのか、それこそ怖いモノ見たさの探検隊のような感じと言えば良いのだろうか。

家計のやりくりにおいて財布の紐を握っているのは奥さんという方は多いと思う、前述のように花より団子の女性と基本的なところで子供っぽい男性が一緒に生活するとなれば、家庭内における予算執行にあたっては「世界一になる理由は何があるんでしょうか?2位じゃダメなんでしょうか?」的な仕分けが適用されている男性諸氏も多いと思う。

ここでふと日本のロケット事業についての記憶を呼び起こしてみると、なんとなく失敗続きでそれを伝えるマスコミの論調もその失敗を擁護する論調ではなく、どちらかというと批判的な雰囲気のものも多かったのは記憶違いだろうか…

ここからはまったくの憶測、妄想とも言える話であるが、事業仕分けの話がなければ「はやぶさ」があそこまで注目されたのか?という疑問と共に、ある意味汚名挽回のチャンスとしては絶好の形で帰還のタイミングを迎え、「はやぶさ」本体は大気圏突入時に燃え尽きてしまったがその映像は多くの人々、それも非理系、普段は宇宙とか全然興味がない人々も巻き込む形で理屈を超えた美しさでもって我々の目の前で帰還ドラマをこれ以上ない形で成功させたのだ。回収されたカプセルは「こんなにきれい。」と言われる状態でもって。

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こうやってJAXAは日本の科学、宇宙ファンの期待だけでなく、夢やロマンといったたぐいへの投資の有効性を否定されかけた劣勢をなんとか逆転する結果を出してくれたわけだが、その成果の一部を紹介する 特別展『空と宇宙展 -飛べ!100年の夢―』が国立科学博物館で開催されていて、「はやぶさ」 実物大モデルの他、ホームページにはこんな紹介がされている。

「空と宇宙展」では、ロケットや人工衛星の実物や模型、写真の展示を通して日本の宇宙開発の歴史を辿りながら、小惑星探査機「はやぶさ」の快挙をクローズアップするとともに、金星に向かって宇宙航行をしている「イカロス」「あかつき」などについても最新情報を発信していきます。

昨日の国立科学博物館はあいにくの雨で土日としては人が少ないほうだと思える状況ではあったのだが、そこにはかなりの幅の年齢層の人々が「うんちく空間」を繰り広げているとても人間観察するには絶好の環境になっていた。本来鑑賞すべきものは別にあるけれど。

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ここでわたしの予想を裏切ったのは「はやぶさ」のカプセルは当然大人気ではあるのだが、展示物として来場者のより深いコミュニケーションが成立しているのは航空機のほうで、そこには

  • プロペラの形について解説をする者
  • エンジンについてのうんちくを熱く語る者、
  • 航空機の大型模型の写真を一心不乱に撮影する者
  • 様々な機体の造形美に浸っている者

こういった感じで展示物を前にしながら、来場者が普段は自分の限られた趣味空間で広げていた感情をこの展示会場でそれぞれが思い思いの形で開帳しているのは、やはり技術で高度成長を成し遂げた国ならでは…という光景が展開されていた訳である。

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日本が技術を使い経済大国として成り上がって国民の意識や生活レベルが向上した現在においても、やはりこういうお祭り、イベントごとでは、土産物、記念品のたぐいが販売されている訳だが、この「空と宇宙展」も例外ではなく、この展示のコンセプトから考えるに定番と思える航空機、ロケットのプラモデルのたぐいから、関連書籍などが販売されている訳だが、そこにはお約束のようなダジャレネーミングのお菓子などが必ず登場するのが日本の日本たる所以。

来場記念としてこの食用竹炭使用の「隕石おかき」はわたしのようなマインドの人間にはとっても嬉しい土産品ではある。

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が、あえてここで「隕石おかき」については否定的な意見を述べさせていただきたい。多分JAXAがここで販売すべきは「宇宙空間で開発された、きれいなおねえさんになるための××」であるほうがきっと女性の宇宙開発への理解が得られるだろうと。

化粧ポーチに入る歯ブラシが自分の美しさや清潔さを実現するだけでなく、それをもっている事の外部へのアピールが出来ることで商品が大ヒットをするご時世においてJAXAの科学者は何を考え、うすれば良いか。

そう、宇宙で開発されたテクノロジで「年齢不詳の美しさ」を実現できる何かを発見することができれば最高だ。それなら女性も反対しない。多分だけど。

で、結論。

今後開発されるであろう宇宙ステーションで開発すべきは、女性の美しさを実現するテクノロジを実現させるプロジェクトを優先させるのが、予算獲得の鍵だと言っておきたい…

と、小田嶋 隆風に展示会レポートまとめてみました。

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