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フツーの会社員だった私が、一念発起してなぜか八百屋さんになってしまった。そのプロセスを中心に、超スモールビジネスの経営者的な視点で、女性のキャリアについても書く細腕繁盛(したい!)記です。

あなたの一つまみって何グラム?

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 前記事に記した「酸欠会」(当店で行っている小さな講習会)のテーマは「サラダ」でした。そこで、参加した人それぞれにドレッシングを作ってもらいました。計量機を使わず、家庭で気軽に作って欲しいと考えたためです。材料はすべて目分量で作ります。まずは、ドレシングの基本となる目安の量をお伝えしました。


   <Recipe ソースヴィネグレット>
   白ワインビネガー 卵の黄身くらい(15cc程度)
   塩 一つまみ(1g)
   オリーブオイル 白ワインビネガーの3倍 (45cc)


 さ、あなたも作ってみませんか?目分量で、です。あなた好みの美味しいドレッシングが出来上がるでしょうか??
 
 「白ワインビネガーは卵の黄身(の量)でしょ?こんなもんかなぁ~」と自信なさげに、を恐る恐る入れる人。「こんなもんだよ。」ドボドボッと入れる人。入れたボウルの量を比べてみると、かなり差があります。そして、塩1つまみに至っては、親指と人差し指の腹の間に、10粒ほどしか入っていないのではないかと思う方もいれば、中指も添えて、バサッ大胆に入れる人もいました。同じレシピでありながら、仕上がったドレッシングにはかなり差が出たことは言うまでもありません。

 この時、実はボウルに材料を入れる際、ボウルを計りにのせ、数値を隠しした状態で、入れてもらいました。良く知っているはずの『卵の黄身』は実際の量と自らが認識している量にどのくらいギャップがあるかを知ってもらうためです。特に「塩1つまみ」は0.2gの人もいれば、3gを超える人もいます。『卵の黄身1つ分』という感覚的な表現とはいえ、ほぼ共通した1つの基準が示されていても、大きな差が出ることが良く分かりました。物に対する人の感覚とは、それぞれ違っていて面白いものです。一方で人に何かを正確に伝えたい時こそ、きちんと数値化することが大切だと分かります。

書店やフリーペーパーに記されているレシピは、こんなアバウトな書き方はありませんが、家庭における口伝料理はこんな感じかもしれません。繰り返し作られることで、味覚で覚えて行くのでしょう。ドレッシングも同じです。ドレッシングの基本となる配合は伝えましたから、あとは自分好みの『マイ ベスト ドレッシング』に仕立てれば、いつも自分が一番おいしいサラダが食べられるのですから、こんな幸せなことはありません!

 計量の様子を見ながら、もう1つ気付いたことがありました。それは、その人の生活スタイルや体型を物語っており、やはり日々の食生活が身体を作っていくのだと思いました。外回りで汗をかくことが多い仕事の人は、塩を多めに掴みますし、細身の人は酢を多めにいる傾向があるようです。オイルが多い人の体型は...言うまでもありませんね。

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<今週のおススメ果物>サクランボ

 甘酸っぱい初恋の味。さくら(桜) ん(の) ぼう(坊、子)は、桜の季節が短く儚いように、旬はあっという間に過ぎ去ってしまいます。今が、まさに旬です。国産のサクランボは高級品と言うイメージがありますが、それだけ手がかかります。花は1つ1つ手作業で受粉させ、肥料は多くても少なくても結実しないので、毎日毎日作業が続きます。収穫後も、小さな粒を1つ1つ見て、大きさの選別や傷の有無をチェックしてゆきます。弊店(瑞花)に入荷するサクランボは、日本農業賞を受賞した名手であり、某有名フルーツ店でも引き合いがます。そこに収めるための化粧箱入りの大粒のサクランボを詰めるためには、1枚1時間以上かかるとか。高い理由も納得できますね。

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